中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問61 (企業経営理論 問12)
問題文
C. I.バーナードやH. A.サイモンなどによって展開された組織均衡論に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問61(企業経営理論 問12) (訂正依頼・報告はこちら)
C. I.バーナードやH. A.サイモンなどによって展開された組織均衡論に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 組織が成立・存続する1つの条件は、それぞれの参加者が「誘因」よりも「貢献」が大きいと知覚することである。
- 組織の参加者は、「誘因」と「貢献」を比較考量し、組織への参加を続けるかどうかをそれぞれ判断する。
- 組織の「有効性」とは、それぞれの参加者にとって、組織に参加する目的が達成されている程度を指す。
- 組織は、さまざまな参加者から提供される「誘因」を活用することで、組織目的の達成を果たすことができる。
- 組織目的を達成さえすれば、参加者における「誘因」と「貢献」のバランスはおのずと維持される。
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この過去問の解説 (3件)
01
組織均衡論とは、組織は参加者に誘因を与え、参加者は組織に貢献することで組織が運営されるという考え方です。
各選択肢をそれぞれ解説します。
誘因が貢献よりも大きいと知覚される必要があります。
そのため本選択肢は不正解です。
組織均衡論の説明として適切です。
そのため本選択肢が正解です。
有効性とは、組織の目的を達成する能力や度合いのことです。
そのため本選択肢は不正解です。
誘因は組織から参加者に与えるもので、参加者が組織に提供するのは貢献です。
そのため本選択肢は不正解です。
誘因と貢献のバランスは自然と維持されるものではありません。
そのため本選択肢は不正解です。
補足として、参加者とは従業員のような組織の直接の関係者とは限りません。
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02
組織均衡論に関する問題です。
各選択肢でも述べられていますが、組織が存続するためには「誘引」と「貢献」のバランスが重要であるという理論です。具体的には、組織は「誘因」(報酬、待遇など)を提供し、その誘因が魅力的であれば、株主、経営者、従業員などの参加者から労働や資本などの「貢献」が提供されます。
つまり、「誘因」が「貢献」を上回らなければ組織は存続できないということになります。
冒頭の解説より、「貢献」よりも「誘因」が大きいことが組織が成立・存続する1つの条件であるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、組織の参加者が組織への参加を続けるのは「誘因」が「貢献」よりも大きい場合のため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、「誘因」が「貢献」を上回らなければ組織の「有効性」が達せられないため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、組織均衡論に関する記述として最も適切であり正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、「誘因」と「貢献」のバランスは「誘因」が「貢献」よりも大きい場合に組織目的が達成されるため不適切な選択肢です。
本選択肢は、組織目的を達成することが順番として先になっていますが、「誘因」と「貢献」のバランスを保つことが先です。
また、「達成さえすれば~おのずと維持される」という記述に違和感を感じることができれば、選択肢からは排除できると思います。
【補足】
企業経営理論の特徴として、紛らわしい記述に惑わされて成績が伸び悩むことが挙げられます。
恥ずかしながら、筆者の体験談をお伝えします。
学習過程で知識が身についてくると、本問での「誘因が貢献を上回らなければ組織は存続できない」という理論に対して、「いやいや、組織はそんな単純なものではないだろう」など余計なことを考えてしまうと、スランプに陥ってしまいます。
身も蓋もない言い方になり恐縮ですが、試験では貴方の意見は求められていません。貴方がどのような考えを持っているかは、どうでもいいのです。
このような経験をされている方は、自分がどうしても納得できない理論であっても、試験に合格するためだと割り切ってご自身のマインドセットを変えられるかどうかが大事になってきます。
マインドセットの変革はストレスがかかるため、なかなか上手く対応できない人もいると思いますが、科目合格できるかどうかの大きなカギだと感じます。(特に知識が豊富な人ほど、苦しみが大きくなると思います)
切り替えに苦労する人は、どれだけ学習時間を積み重ねてもなかなか成績が伸びないのではないかと思います。(こうなると学習時間の多寡が問題なのではなく、知識を習得し過ぎて逆に足枷になってしまっている状態です)
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03
組織均衡論とは、組織が存続するために組織に参加者が貢献することと、組織が参加者に与える誘引のバランスが重要であるという考えです。
参加者に貢献してもらうためには、誘因が貢献よりも大きいと知覚される必要があります。
そのため、誤った選択肢です。
組織均衡論の説明となっています。
そのため、正しい選択肢です。
組織均衡論における有効性とは、組織が目標を達成する能力や度合いのことです。
そのため、誤った選択肢です。
参加者が提供するのは貢献です。
そのため、誤った選択肢です。
誘因は組織が与えるものであり、貢献の度合いによって組織が決定する必要があります。
そのため、誤った選択肢です。
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