中小企業診断士の過去問
令和5年度 再試験(2023年)
企業経営理論 問33

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和5年度 再試験(2023年) 問33 (訂正依頼・報告はこちら)

プロモーション戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 消費者がブランド間の差異を明確に知覚できない場合や、差異を知覚していたとしても購買に対する関与が低い場合に有効なプロモーション戦略は、プッシュ戦略である。
  • プッシュ戦略とプル戦略とのどちらを重視するのかは、対象が消費財か生産財かによって変わってくるが、いずれの財の場合でも、最も用いられるツールが広告である点では共通している。
  • 不特定多数の顧客が地理的に分散しており、プロモーション戦略に対して十分な予算を配分できる企業は、人的販売やダイレクトメールなどを用いたプル戦略によって、消費者の需要を喚起し、購買を促すことを目指す。
  • プロモーション・ミックスのタイプは製品カテゴリーごとに異なっているが、同じ製品カテゴリーであれば同じタイプのプロモーション・ミックスが適用されている。
  • 流通業者に対して、消費者に向けて自社製品をプロモーションし、購買するよう促すために実施されるアロウワンス、販売助成、パブリシティなどのプロモーション戦略は、プル戦略と呼ばれる。

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この過去問の解説 (1件)

01

プロモーションの中でもプッシュ戦略とプル戦略についての知識を問う問題です。

まず両者についてまとめてみます。

 

プッシュ戦略

・人的販売とも呼ばれます。

・卸売業者や小売業者を通じて、顧客に製品を直接売り込むことです。

・生産財のプロモーションで採用されます。

 

プル戦略

・広告やSNSを活用して行うプロモーションです。

・プロモーションを行い消費者の需要を引き出して、購入につなげるという手法です。

・消費財のプロモーションとして採用されます。

 

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. 消費者がブランド間の差異を明確に知覚できない場合や、差異を知覚していたとしても購買に対する関与が低い場合に有効なプロモーション戦略は、プッシュ戦略である。

プッシュ戦略が有効です。

そのため本選択肢が正解です。

選択肢2. プッシュ戦略とプル戦略とのどちらを重視するのかは、対象が消費財か生産財かによって変わってくるが、いずれの財の場合でも、最も用いられるツールが広告である点では共通している。

プッシュ戦略は生産財を対象としていて人的販売を重視しています

プル戦略は消費財に対して行うプロモーションで、こちらは広告を主に使います。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. 不特定多数の顧客が地理的に分散しており、プロモーション戦略に対して十分な予算を配分できる企業は、人的販売やダイレクトメールなどを用いたプル戦略によって、消費者の需要を喚起し、購買を促すことを目指す。

プル戦略で主に採用されるのは、広告やPR活動です。

人的販売やダイレクトメールを主に用いるのはプッシュ戦略です。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢4. プロモーション・ミックスのタイプは製品カテゴリーごとに異なっているが、同じ製品カテゴリーであれば同じタイプのプロモーション・ミックスが適用されている。

同じ製品カテゴリーでも異なるタイプのプロモーション・ミックスが適用されることがあります。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢5. 流通業者に対して、消費者に向けて自社製品をプロモーションし、購買するよう促すために実施されるアロウワンス、販売助成、パブリシティなどのプロモーション戦略は、プル戦略と呼ばれる。

いずれもプッシュ戦略の施策です。

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

プッシュ戦略とは広告やPRを通じて広く商品を訴求する消費財で採用されるプロモーションで、プル戦略とは人的販売など顧客に直接商品を訴求して購入につなげる生産財で採用されるプロモーションということになります。

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