中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問90 (企業経営理論 問39)

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和6年度(2024年) 問90(企業経営理論 問39) (訂正依頼・報告はこちら)

マーケティング・リサーチに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • サーベイ法では、間隔尺度、序数尺度、比例尺度、名義尺度によってデータが収集される。このうち、調査対象者の選択した回答番号が数字としての意味を持たず、回答番号の違いが単に対象者の質的な違いを分類するだけの意味を持つ尺度は間隔尺度である。
  • 自社ビールの売上が落ちてきている原因の1つとして「テイストが軽すぎる」という仮説が立てられた場合、自社ビールのテイストに関する消費者データを収集して分析し、仮説を明らかにしようとする調査をインサイト・リサーチと呼ぶ。
  • 消費者の発言データは、コーディングにより頻度を算出したり、コード間の結びつきを図示したりするなどして解釈が行われる。データの解釈では、分析者の主観を排除し、客観的に結果を示すことが重視される。
  • データ収集において、リサーチ対象となる母集団の全てを対象に調査を実施する全数調査に対し、母集団の一部を標本として抽出して調査を実施する悉皆(しっかい)調査では、母集団の属性を反映した標本を抽出することが重視される。
  • マーケティング・リサーチで収集および利用されるデータの中で、自社の売上や顧客情報といったすでに社内に蓄積された内部データは一次データに該当し、他の組織が収集した外部データは二次データに該当する。

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この過去問の解説 (1件)

01

マーケティング・リサーチに関する問題です。

選択肢1. サーベイ法では、間隔尺度、序数尺度、比例尺度、名義尺度によってデータが収集される。このうち、調査対象者の選択した回答番号が数字としての意味を持たず、回答番号の違いが単に対象者の質的な違いを分類するだけの意味を持つ尺度は間隔尺度である。

回答番号の違いが単に対象者の質的な違いを分類するだけの意味を持つ尺度は、名義尺度です。

 

例えば、性別欄で「1:男性」「2:女性」とする場合は名義尺度です。この場合の1や2は、男性か女性かを分類しているだけであり、数字としての意味を持っていません。1や2を、AやBに置き換えても同じです(アルファベットとしての意味はない)。

 

したがって、不適切な選択肢です。

選択肢2. 自社ビールの売上が落ちてきている原因の1つとして「テイストが軽すぎる」という仮説が立てられた場合、自社ビールのテイストに関する消費者データを収集して分析し、仮説を明らかにしようとする調査をインサイト・リサーチと呼ぶ。

仮説を立てて、消費者データを収集して分析し、仮説を明らかにしようとする調査方法は仮説検証法です。

 

インサイト(Insight)リサーチとは、顧客の本音を探り出す調査方法です。顧客の本音を探り出すため、そもそも顧客自身が気付いていなかったり、言語化が難しいことがあります。

選択肢3. 消費者の発言データは、コーディングにより頻度を算出したり、コード間の結びつきを図示したりするなどして解釈が行われる。データの解釈では、分析者の主観を排除し、客観的に結果を示すことが重視される。

消費者の発言データは、コーディングにより頻度を算出したり、コード間の結びつきを図示したりするなどして解釈が行われます。

頻度が分かることにより定量化が可能になり、コード間の結びつきを図示すれば可視化が可能になります。

 

また、データの解釈では分析者の主観を排除し、客観的に結果を示すことが重視されることはデータの解釈で必要なことであるため、適切な説明です。

 

したがって、正解の選択肢となります。

選択肢4. データ収集において、リサーチ対象となる母集団の全てを対象に調査を実施する全数調査に対し、母集団の一部を標本として抽出して調査を実施する悉皆(しっかい)調査では、母集団の属性を反映した標本を抽出することが重視される。

悉皆調査(しっかいちょうさ)は、リサーチ対象となる母集団の全てを対象に調査を実施する全数調査です。

 

母集団の一部を標本として抽出して調査を実施するのは、サンプル調査です。

 

したがって、不適切な選択肢です。

選択肢5. マーケティング・リサーチで収集および利用されるデータの中で、自社の売上や顧客情報といったすでに社内に蓄積された内部データは一次データに該当し、他の組織が収集した外部データは二次データに該当する。

二次データは、公的機関や民間調査会社などにより既に収集されたデータのことであり、一次データは、何らかの目的のために新たに収集されるデータのことです(収集済みか、新規に収集したのかの違いです)。

 

民間調査会社などが収集したデータは有料の場合もありますが、基本的には誰でも利用可能なオープンデータであることが二次データの特徴です。

 

一般的には、まず二次データを参照します。そして、二次データにないデータを新たに収集した場合は、それが一次データになります。

 

一次データは、企業内で何らかの目的で収集されるものであり、有料・無料にかかわらず他社に提供することを目的としているわけではありません。二次データとの比較でいえば、一次データは企業内だけで活用されるクローズド・データということができます。

 

本選択肢で述べられている、企業の内部にあるデータが一次データ、他企業が収集したデータが二次データという区別ではなく、不適切な選択肢です。

他企業(仮にX社とします)が収集したデータも、X社からすれば内部データであり一次データとなります。

まとめ

【補足】

 

間隔尺度、序数尺度、比例尺度、名義尺度について、以下に解説します。

 

・間隔尺度

数字の間に等しい距離がある尺度です。大小関係と間隔に意味があり、比率には意味がありません。A君のテストの点数が40点で、B君のテストの点数が80点の場合、A君とB君のテストの点数差が40点とは言えますが、B君のテストの点数はA君の2倍であるとは言えません。

 

・序数尺度

順番を付けたりランキングできる尺度です。大小関係はありますが、間隔には意味がありません。

顧客満足度調査で「1:非常に満足」「2:やや満足」「3:どちらでもない」「4:やや不満」「5:非常に不満」とランク付けする場合に用いられます。

 

・比例尺度

大小関係と間隔、比率に意味があります。A社の市場シェアが10%、B社の市場シェアが30%の場合、A社とB社の市場シェアの差は20%であり、またB社の市場シェアはA社の3倍であると言うことができます。

 

・名義尺度:データの分類に用いられます。数字の大きさや順番には意味がありません。(選択肢の解説を参照してください)

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