技術士の過去問
平成27年度(2015年)
基礎科目「設計・計画に関するもの」 問5

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問題

技術士 第一次試験 平成27年度(2015年) 基礎科目「設計・計画に関するもの」 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述の、(   )に入る語句として最も適切なものはどれか。

独立に製造された長さ1800mmの部材Aと長さ1700mmの部材Bとをぴったり接続し、長さ3500mmの結合部品を作成する。部材A,Bの長さが独立に正規分布に従っていると仮定でき、部材A,Bの長さの標準偏差がそれぞれ0.4mm、0.3mmである場合、結合部品が3501.5mmを超える確率は(   )となる。
ただし、平均0、標準偏差1の正規分布で値がz以上となる確率は以下となる。
問題文の画像
  • 0.2%未満
  • 0.2%以上1%未満
  • 1%以上5%未満
  • 5%以上10%未満
  • 10%以上

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この過去問の解説 (3件)

01

正規分布に関する問題です。

まず、部材A,Bの結合部品の標準偏差を求めます。

標準偏差σA,B = √(σA² + σB²) で求めることができます。

よって

σA,B = √(0.4²+0.3²) = √0.25 = 0.5

zは (確率変数 - 平均値) / 標準偏差 で表すことができ、この場合の確率変数は3501.5 mmとなるので、

z = (3501.5 - 3500) / 0.5 = 3.0となります。

z = 3.0 のときの確率は、問題中の表より 0.13 %となるため、

「0.2%未満」が正解です。

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02

正解は1です。
長さ1800mmの部材Aと、長さ1700mm部材Bを接続して作成した、
長さ3500mm結合部品の標準偏差を求め、結合部品が3501.5mmを超える確率を求める問題です。
2つの独立したデータのバラツキを加算する時には、分散の加法性を用います。
部材Aの分散と部材Bの分散を足すと、結合部品の分散になります。
分散は標準偏差を二乗で求められるので、部材Aの分散は0.16、
部材Bの分散は0.09、結合部品の分散は0.25となります。
分散の平方根は標準偏差なので、結合部品の標準偏差は0.5mmです。
求める確率は、標準偏差の3倍以上の差がある時なので、表から0.13%です。
したがって、1が正解です。

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03

正規分布と標準偏差を利用して誤差の確率を求める問題は設計の基本技術として技術士試験でよく問われます。問題文の条件をよく確認しながら、落ち着いて解いていきましょう。

問題文より、部材AとBの長さの平均値は1800,1700、標準偏差は0.4,0.3 と表せます。ここからまず求めたいのは、AとBの結合部品の長さの平均値と標準偏差です。

ここで、平均値同士は足して表現することが可能ですので、結合部品の長さの平均値は3500と表わせますが、標準偏差は足すことができない点に注意します。

しかし、標準偏差は足すことができませんが、分散は足して表現することが可能です。ですから、一旦、部材AとBの標準偏差を分散に変換して(それぞれ、2乗して)足していきます。

(0.4)^2 + (0.3)^2 = 0.16 + 0.09 = 0.25 が、結合部品の分散となります。

標準偏差は、分散の平方根として表せるので、√0.25 ≒ 0.5が結合部品の標準偏差となります。

つまり、結合部品の長さをXとおくと、Xは、N(3500,0.5)の正規分布に従うということになります。平均0,標準偏差1の正規分布に従う値zをXで表現すると、Z=(X-3500)/0.5となります。

ここで、Xに3501.5を代入すると、z = (3501.5-3500)/0.5= 1.5/0.5 = 3、となります。すなわち、結合部品の長さが3501.5mmを超える場合、zは3以上になるということになります。

問題文で与えられた正規分布表から、zが3以上となる確率は、0.13%とわかるので、ここから、正解選択肢は1.の「0.2%未満」ということになります。

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