技術士の過去問
平成27年度(2015年)
基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問19

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問題

技術士 第一次試験 平成27年度(2015年) 基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

次の有機化合物のうち、同じ質量の化合物を完全燃焼させたとき、二酸化炭素の生成量が最大となるものはどれか。ただし、分子式右側の(  )内の数値は、その化合物の分子量である。
  • メタン CH4 ( 16 )
  • メタノール CH3OH ( 32 )
  • エタン C2H6 ( 30 )
  • エチレン C2H4 ( 28 )
  • エタノール C2H5OH ( 46 )

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。
有機化合物を完全燃焼させると、化合物中の炭素は二酸化炭素になります。
同じ質量で比較するため、化合物中の炭素数を分子量で割ると、次のようになります。
1. 1 / 16
2. 1 / 32
3. 2 / 30 = 1 / 15
4. 2 / 28 = 1 / 14
5. 2 / 46 = 1 / 23
最も数が大きい4が正解です。

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02

炭化水素の燃焼に関する問題です。

それぞれの炭化水素を燃焼した時の化学反応式を元に、
生成するCO₂を求めます。
「同じ質量の化合物を」とあることから、
それぞれの炭化水素を1g燃焼したと考えます。

①メタン(CH₄)
CH₄+2O₂→2H₂O+CO₂
よって、CH₄を燃焼すると、同じモル量のCO₂が得られることから、
(1[g] / 16[g] )×1[mol] = 1/16 [mol]

②メタノール(CH₃OH)
CH₃OH+3/2O2→2H₂O+CO₂
よって、CH₃OHを燃焼すると、同じモル量のCO₂が得られることから、
(1[g] / 32[g] )×1[mol] = 1/32 [mol]

③エタン(C₂H₆)
C₂H₆+7/2O₂→3H₂O+2CO₂
よって、C₂H₆を燃焼すると、2倍モル量のCO₂が得られることから、
(1[g] / 30[g] )×2[mol] = 1/15 [mol]

④エチレン(C₂H₄)
C₂H₄+3O₂→2H₂O+2CO₂
よって、C₂H₄を燃焼すると、2倍モル量のCO₂が得られることから、
(1[g] / 28[g] )×2[mol] = 1/14 [mol]

⑤エタノール(C₂H₅OH)
C₂H₅OH+3O₂→3H₂O+2CO₂
よって、C₂H₅OHを燃焼すると、2倍モル量のCO₂が得られることから、
(1[g] / 46[g] )×2[mol] = 1/23 [mol]

よって、最も大きくなる4が正解です。

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03

これらの有機化合物は、完全燃焼させると、分子内の炭素原子1個あたり、二酸化炭素分子を1つ生成します。

同じ質量あたりの炭素数は、分子式と分子量より、

メタン: 1/16

メタノール: 1/32

エタン: 2/30 = 1/15

エチレン: 2/28 = 1/14

エタノール 2/46 = 1/23

と表わせます。

つまり、同じ質量あたりの炭素数が最も多いのはエチレンになりますので、完全燃焼させた時の二酸化炭素の生成量も最も多くなります。

以上より、正解選択肢は4となります。

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