技術士の過去問
平成27年度(2015年)
基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問20

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問題

技術士 第一次試験 平成27年度(2015年) 基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

次の物質について、下線を付けた原子の酸化数が最大のものはどれか。
  • HNO3
  • Cr2O72-
  • MnO4-
  • NO2
  • H2SO4

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3です。
酸化還元反応における酸化数を求める問題です。
酸化数は原子が電子を受け取る(酸化)と+され、電子を供給する(還元)と−されます。
化合物は全体として酸化数が0、イオンは酸化数とイオンの電荷が等しくなります。
化合物では特別な場合を除き、水素が+1、酸素が-2で計算をすれば求めることが出来ます。
各選択肢の酸化数を求めると次のようになります。
1. Nの酸化数 + 1 + (-2)×3 = 0 Nの酸化数= 5
2. Crの酸化数×2 + (-2)×7 = -2 Crの酸化数= 6
3. Mnの酸化数 + (-2)×4 = -1 Mnの酸化数=7
4. Nの酸化数 + (-2)×2 = 0 Nの酸化数=4
5. Sの酸化数 + 2 + (-2)×4 = 0 Sの酸化数=6
したがって、酸化数が最大なのは3です。

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02

化合物の性質に関する問題です。

酸化数とは、化合物において、各原子がどれだけ電子を持っているかを表した数になります。
化合物中の水素の酸化数は+1、酸素の酸化数は-2であり、その合計は化合物全体で0、イオンではイオンの電荷と等しくなります。

以上を元に、求める原子の酸化数をXとして、酸化数を求めます。

1.1 + X + (-2)×3 = 0  → X = 5
2.2X + (-2)×7 = -2  → X = 6
3.X + (-2)×4 = -1  → X = 7
4.X + (-2)×2 = 0  → X = 4
5.1×2 + X + (-2)×4 = 0  → X = 6

よって、酸化数が最大となる3が正解です。

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03

分子内の水素と酸素以外の原子の酸化数については、以下のように考えます。

分子内の水素数 -1

分子内の酸素数 +2

さらに、イオンの場合は、分子全体の負電荷が1 増えるごとに-1, 正電荷が1増えるごとに+1とします。

HNO3におけるNの酸化数: 水素が1、酸素が3なので、-1+6 = 5

Cr2O72-におけるCrの酸化数: 酸素が7、分子全体の負電荷が2なので、14-2=12, Cr原子は2つあるので、原子1つあたりの酸化数は6

MnO4-におけるMnの酸化数: 酸素が4、分子全体の負電荷が1なので、8-1=7

NO2におけるNの酸化数: 酸素が2なので、4

H2SO4におけるSの酸化数: 水素が2、酸素が4なので、-2+8=6

よって、正解選択肢は3となります。

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