技術士の過去問
平成30年度(2018年)
基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問28

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問題

技術士 第一次試験 平成30年度(2018年) 基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問28 (訂正依頼・報告はこちら)

我が国を対象とする、これからのエネルギー利用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

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この過去問の解説 (3件)

01

日本のエネルギー利用に関する問題です。

1.適切です
スマートグリッド(次世代送電網)に関する記述です。
再生可能エネルギーの導入に必要不可欠であり、正しい記述です。

2.適切です
スマートコミュニティに関する記述です。
地域で賢く電力を使用する考え方であり、正しい記述です。

3.適切です
スマートハウスに関する記述です。
ITを用いてエネルギー消費を最適に制御された住宅のことであり、正しい記述です。

4.不適切です
スマートメーターは、電気使用量をデジタルで計測する電力量計のことであり、
管理システムを表す言葉ではないため、誤りです。

5.適切です
スマートは「賢い」を表しており、賢くエネルギーを利用すための取り組みなので、正しい記述です。

よって、4が正解です。

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02

日本のエネルギー利用に関する問題です。

1.適切です
スマートグリッドのスマートは「賢い」、グリッドは「電力網」を意味します。
電力網に通信端末やネットワークなどのIT技術を組み込むことでリアルタイムな電力需要の
変化に応じて効率よく送電を行います。

太陽光発電、風力発電、バイオマス発電といった自然エネルギーは、発電量が不安定ですが
スマートグリッドにより電力需要に応じて複数の電源から電力を融通することで、再生可能
エネルギーのデメリットをカバーすることができます。


2.適切です
スマートコミュニティでは電力需要に応じて、太陽光発電を利用したり、
電気自動車の蓄電池からの送電に切り替えたりします。


3.適切です
スマートハウスとは1980年代にアメリカで提唱された住宅の概念で、
省エネ家電や太陽光発電、蓄電池と情報通信機器によって電力の
最適化を図るシステムのことです。
2010年代にはHEMSと呼ばれる家庭のエネルギー管理システムが導入されています。

4.不適切です
スマートメーターは通信機能を保有した電力計のことで遠隔地との
データの送受信が可能です。2024年度までに日本全国の一般家庭に導入が
完了する予定となっています。家庭のエネルギー管理システムとしての
機能は備えていません。


5.適切です。
スマートはすなわち英語のsmartを指し、「かしこい」を意図してネーミングされた
ものです。

したがって、4が正解です。

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03

<正解>4

[解説]

我が国のこれからのエネルギー利用に関する問題です。

各記述内容の正誤は以下のとおりです。

1.適切な記述です。

スマートグリッドとは、

従来の電力供給システムとは異なり、

電力供給側と電力需要側の両方から制御できる

双方向の電力網を構成することによって

最適化できるシステムのことをいいます。

日本においては、太陽光発電や風力発電などの

再生可能エネルギーのために構築する必要があると

考えられています。

よって、適切な記述です。

2.適切な記述です。

スマートコミュニティとは、

家庭やビル、交通システムを

ITネットワークでつなげ、

地域でエネルギーを有効活用する

次世代の社会システムのことをいいます。

スマートコミュニティでは、

変化する電力の需要と供給をITによってコントロールし、

無駄なく安定した電力の活用を可能にしていくと考えられます

よって、適切な記述です。

3.適切な記述です。

スマートハウスとは、

太陽光発電や蓄電池、スマート・メーター、

家庭用ホーム・エネルギー・マネージメント・システム(HEMS)など

を利用し、電力使用を効率的に制御する家のことをいいます。

よって、適切な記述です。

4.不適切な記述です。

スマートメーターとは、デジタル式の電力量計をいい、

毎月の検針業務の自動化やHEMS等を通じた電気使用状況の見える化を

可能にします。

よって、不適切な記述です。

5.適切な記述です。

スマートグリッド、スマートコミュニティ、スマートハウス、スマートメーターなどで用いられる「スマート」とは、「かしこい」を意味します。

よって、適切な記述です。

したがって、不適切な記述は4となり、4が正解となります。

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