技術士の過去問
令和2年度(2020年)
基礎科目「解析に関するもの」 問15

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この過去問の解説 (3件)

01

1.誤りです。要素分割を細かくすることで近似誤差を小さくすることができます。
2.誤りです。要素分割や格子幅を細かくするなど、アルゴリズムを改良することで、近似誤差を小さくすることができます。
3.正しいです。近接する2数の引き算で、桁落ち誤差は生じます。
4.誤りです。格子幅の大小に伴って、近似誤差も変化します。
5.誤りです。近似には数値誤差を伴います。

したがって、3が正解となります。

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02

正解は3です。

解析群に関する事柄を寄せ集めたような問題です。

従って、自身のある選択肢があれば回答するとよいと思います。

ただ、よく考えればわかる選択肢も結構あります。

1.間違い

有限要素法において要素を分割すればそれだけ計算量が多くなりますが正確な結果が求まりそうです。したがって近似誤差は小さくなるので間違いとなります。

2.間違い

計算アルゴリズムは正確性に大きく影響します。したがって改良すれば誤差は減少すると考えられます。

3.正しい

浮動小数点演算で有効桁数が失われるのは正しい事象ですが、これは「桁落ち誤差」です。

計算機誤差は、丸め誤差・打切り誤差・情報落ち誤差など種類があるので要注意です。

4.間違い

これも1と同じく格子幅を変えれば誤差は変わるといえます。

5.間違い

非線形現象を線型方程式で近似したら数値誤差はあるといえます。

例えば、y=x^2のような放物線グラフを2本の直線で近似したら、かなりの誤差になると思います。

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03

数値解析について基盤的な知識を問う問題です。問題文をよく読んで、「ひっかけ」に注意して解答しましょう。

1. これは不適切です。要素分割を細かくすれば、近似誤差は小さくすることが可能です。

2. これも不適切です。計算アルゴリズムを改良する、たとえば、要素を分割したり、格子幅を細かくしたりするなどすると、近似誤差を小さくできます。

3. これは適切です。近接する2数の引き算では、桁落ち誤差が生じることがあります。

4. これは不適切です。格子幅の大小に伴い、近似誤差も変化していきます。

5. これも不適切です。近似する際には数値誤差が生じます。

以上、正解選択肢は3.となります。

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