技術士の過去問
令和5年度(2023年)
基礎科目「設計・計画に関するもの」 問6

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問題

技術士 第一次試験 令和5年度(2023年) 基礎科目「設計・計画に関するもの」 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

2つのデータの関係を調べるとき、相関係数r(ピアソンの積率相関係数)を計算することが多い。
次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  • 相関係数は、つねに-1<r<1の範囲にある。
  • 相関係数が0から1に近づくほど、散布図上において2つのデータは直線関係になる。
  • 相関係数が0であれば、2つのデータは互いに独立である。
  • 回帰分析における決定係数は、相関係数の絶対値である。
  • 相関係数の絶対値の大きさに応じて、2つのデータの間の因果関係は変わる。

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この過去問の解説 (3件)

01

データの相関に関する問題です。

選択肢1. 相関係数は、つねに-1<r<1の範囲にある。

不適切です。-1,1も含まれます。

選択肢2. 相関係数が0から1に近づくほど、散布図上において2つのデータは直線関係になる。

適切です。

選択肢3. 相関係数が0であれば、2つのデータは互いに独立である。

不適切です。独立であるとは断定できないです。

選択肢4. 回帰分析における決定係数は、相関係数の絶対値である。

不適切です。絶対値ではなく、負の影響も考慮すべきです。

選択肢5. 相関係数の絶対値の大きさに応じて、2つのデータの間の因果関係は変わる。

不適切です。絶対値ではなく、負の影響にも意味があります。

まとめ

データの相関に関する問題でした。

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02

相関係数に関する出願です。非常に間違いやすいポイントを聞いてきており難しめの問題です。

 

選択肢1. 相関係数は、つねに-1<r<1の範囲にある。

-1と1の値もとるので本選択肢は紛らわしいですが、×になります。

選択肢2. 相関係数が0から1に近づくほど、散布図上において2つのデータは直線関係になる。

相関係数の定義になります。0ではランダムに散らばった分布を示す関係ですが、1になると完全な直線関係です。よって〇になります。

 

本選択肢が正解です。

選択肢3. 相関係数が0であれば、2つのデータは互いに独立である。

相関係数はあくまで直線比例関係を持っているかを計る指標でしかないため、相関係数が0であるからといって、必ずしも2つの変量が独立とはいい切れません。よって×になります。

たとえば下図のような関係も相関係数はほぼ0になります。

選択肢4. 回帰分析における決定係数は、相関係数の絶対値である。

回帰分析における決定係数は最小二乗法による直線フィッティングの場合,相関係数の2乗の値であるため、×になります。

 

選択肢5. 相関係数の絶対値の大きさに応じて、2つのデータの間の因果関係は変わる。

相関関係だけでは因果関係は議論できません。

因果関係は2つの変数に原因と結果の関係があることを指しますが、相関関係だけではたまたまなのかZという変数によって

Xが起こる、Yが起こるのか(疑似相関)などを区別することはできません。よって×になります。

まとめ

本問題は正しいことを書いてある1つの選択肢を選ぶ問題であり、難しめだったと思います。

他の選択肢はどこか間違えているので注意深く選んでください。

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03

データ相関の知識に関する基礎問題ともいえます。

選択肢1. 相関係数は、つねに-1<r<1の範囲にある。

ー1以上、1以下ですから、不適切です。

選択肢2. 相関係数が0から1に近づくほど、散布図上において2つのデータは直線関係になる。

相関式の基本原理であり、妥当です。従って、本選択肢が正解です。

選択肢3. 相関係数が0であれば、2つのデータは互いに独立である。

互いに独立とは必ずしもいえません(不適切)

選択肢4. 回帰分析における決定係数は、相関係数の絶対値である。

決定係数は、目的変数の変動を示す指標です(不適切)

選択肢5. 相関係数の絶対値の大きさに応じて、2つのデータの間の因果関係は変わる。

相関係数の絶対値だけでは決定できません(不適切)

まとめ

相関式と回帰分析の関連性や違いなど、基礎知識をしっかり身に着けておくことが必要です。

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