技術士の過去問
令和5年度(2023年)
基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問2
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問題
技術士 第一次試験 令和5年度(2023年) 基礎科目「環境・エネルギー・技術に関するもの」 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
大気汚染物質に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 二酸化硫黄は、硫黄分を含む石炭や石油などの燃焼によって生じ、呼吸器疾患や酸性雨の原因となる。
- 二酸化窒素は、物質の燃焼時に発生する一酸化窒素が、大気中で酸化されて生成される物質で、呼吸器疾患の原因となる。
- 一酸化炭素は、有機物の不完全燃焼によって発生し、血液中のヘモグロビンと結合することで酸素運搬機能を阻害する。
- 光化学オキシダントは、工場や自動車から排出される窒素酸化物や揮発性有機化合物などが、太陽光により光化学反応を起こして生成される酸化性物質の総称である。
- PM2.5は、粒径10μm以下の浮遊粒子状物質のうち、肺胞に最も付着しやすい粒径2.5μm付近の大きさを有するものである。
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この過去問の解説 (2件)
01
大気汚染物質に関する出題です。だんだん大気はきれいになっているといわれるものの、出題はまだまだ多いです。
二酸化硫黄は、硫黄分を含む石炭や石油などの燃焼によって生じ、呼吸器疾患や酸性雨の原因となる。
正しい記述です。硫黄酸化物が生じて、水に溶解し硫酸など酸性の物質となって呼吸器疾患原因や酸性雨になります。
二酸化窒素は、物質の燃焼時に発生する一酸化窒素が、大気中で酸化されて生成される物質で、呼吸器疾患の原因となる。
正しい記述です。一酸化窒素が空気中の酸素とさらに酸化することで生成されます。一酸化窒素も呼吸器疾患の原因になります。
一酸化炭素は、有機物の不完全燃焼によって発生し、血液中のヘモグロビンと結合することで酸素運搬機能を阻害する。
正しい記述です。一酸化炭素が血液中のヘモグロビンと結合すると、酸素の代わりに一酸化炭素がヘムの鉄原子に結合します。そのために酸素が運搬されなくなり呼吸不全を引き起こします。
光化学オキシダントは、工場や自動車から排出される窒素酸化物や揮発性有機化合物などが、太陽光により光化学反応を起こして生成される酸化性物質の総称である。
正しい記述です。工場・事業場や自動車から排出される窒素酸化物やベンゼン、トルエンといった揮発性有機化合物を主体とする一次汚染物質が、太陽光線の照射を受けて化学反応により二次的に生成されるオゾンなどの総称です。
PM2.5は、粒径10μm以下の浮遊粒子状物質のうち、肺胞に最も付着しやすい粒径2.5μm付近の大きさを有するものである。
PM2.5は肺胞に最も付着しやすい2.5μm以下の粒径の浮遊粒子状物質を指しますのでこの記述が誤りです。
選択肢については細かい部分の誤りを選ばなければいけませんでしたが、ほかの選択肢が正しいので消去法のほうが解きやすかったかもしれません。
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02
大気汚染物質に関する基礎知識を問う問題となります。
酸性雨などの原因となります(適切)。
呼吸器疾患の原因となります(適切)。
酸素運搬機能を阻害します(適切)。
酸化性物質の総称です(適切)。
粒径の記述が不適切です(本選択肢が正解です)。
大気汚染物質の基本問題ともいえ、今後も出題される可能性があります。
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