技術士 過去問
令和6年度(2024年)
問4 (基礎科目「設計・計画に関するもの」 問4)

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問題

技術士試験 令和6年度(2024年) 問4(基礎科目「設計・計画に関するもの」 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

速度伝達比が30で動力伝達効率がほぼ100%で滑りのない歯車装置の記述として、最も適切なものはどれか。 ただし、速度伝達比は、歯車装置の入力軸の角速度を出力軸の角速度で割った値とする。
  • 入力軸が1回転する間に出力軸は30回転し、出力軸のトルクは入力軸のトルクとほぼ等しい。
  • 入力軸が30回転する間に出力軸は1回転し、出力軸のトルクは入力軸のトルクとほぼ等しい。
  • 入力軸が30回転する間に出力軸は1回転し、出力軸のトルクは入力軸のトルクのほぼ30倍になる。
  • 入力軸が1回転する間に出力軸は30回転し、出力軸のトルクは入力軸のトルクのほぼ30倍になる。
  • 入力軸が30回転する間に出力軸は1回転し、出力軸のトルクは入力軸のトルクのほぼ1/30倍になる。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題で覚えておくポイントは以下2点です。

(1)トルクの定義

 トルクとは、物体を回転させる力の大きさのことです。

(2)トルクと角速度の関係

 動力=トルク×角速度で表されます。すなわち、動力が一定のとき、トルクと角速度は反比例の関係にあります。

なお本問題では、動力伝達効率がほぼ100%と仮定されているため、動力はほぼ一定であると考えます。それでは選択肢を見てみましょう。
 

選択肢3. 入力軸が30回転する間に出力軸は1回転し、出力軸のトルクは入力軸のトルクのほぼ30倍になる。

本選択肢が正解です。

入力軸の角速度:出力軸の角速度=30:1

であるため、入力軸が30回転する間に出力軸は1回転します。

また、トルクと角速度は反比例の関係であるため、出力軸のトルクは入力軸のトルクのほぼ30倍になります。

まとめ

関連して、回転速度と角速度の関係も覚えておくとよいでしょう。

回転速度をN(rpm)、角速度をω(rad/s)とするとき、その関係は、ω=2π×(N/60)となります。
 

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02

速度伝達比は(入力軸の回転速度)/(出力軸の回転速度)で表されるので,

本問の場合,入力軸が30回転する間に出力軸が1回転することになります.

 

一方,動力について,動力=力×移動速度で表されますが,

回転方向における動力を考えた場合,動力=トルク×角速度と表されます.

*トルク:物体を回転させる力の大きさ

*角速度:物体が回転運動するときの単位時間当たりの回転角

 

本問では,動力伝達効率がほぼ100%という条件であることから,

トルク×角速度の積は入力軸と出力軸でほぼ等しいことになります.

 

したがって,入力軸および出力軸のトルクをそれぞれTin,Toutとして,

(入力軸の動力)=30Tin

(出力軸の動力)=Tout

(入力軸の動力)=(出力軸の動力)より,

Tout=30Tinとなり,出力軸のトルクは入力軸のほぼ30倍になる計算になります.

 

選択肢3. 入力軸が30回転する間に出力軸は1回転し、出力軸のトルクは入力軸のトルクのほぼ30倍になる。

解説の通り,本選択肢が正解になります.

まとめ

速度伝達比やトルクの単語の意味を理解できれば,正解に近づけると思います

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