宅地建物取引士の過去問
平成20年度(2008年)
宅建業法 問38

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問題

宅建試験 平成20年度(2008年) 宅建業法 問38 (訂正依頼・報告はこちら)

次に記述する宅地建物取引業者Aが行う業務に関する行為のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
  • 宅地の売買の媒介において、当該宅地の周辺環境について買主の判断に重要な影響を及ぼす事実があったため、買主を現地に案内した際に、取引主任者でないAの従業者が当該事実について説明した。
  • 建物の貸借の媒介において、申込者が自己都合で申込みを撤回し賃貸借契約が成立しなかったため、Aは、既に受領していた預り金から媒介報酬に相当する金額を差し引いて、申込者に返還した。
  • Aの従業者は、宅地の販売の勧誘に際し、買主に対して 「この付近に鉄道の新駅ができる」 と説明したが、実際には新駅設置計画は存在せず、当該従業者の思い込みであったことが判明し、契約の締結には至らなかった。
  • Aは、自ら売主として、宅地の売却を行うに際し、買主が手付金100万円を用意していなかったため、後日支払うことを約して、手付金を100万円とする売買契約を締結した。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.違反しない。重要事項説明の対象事項ではないため、取引主任者でないAの従業者が説明しても問題はありません。
2.違反する。媒介の対象である賃貸借契約が成立しなければ、媒介報酬を受けることはできません。
3.違反する。宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、相手方に当該契約の目的物である宅地又は建物の将来の環境又は交通その他の利便について誤解させるべき断定的判断を提供することは宅建業法違反となります。
4.違反する。手付けについて後日支払うことを約することは、貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為となり、宅建業法違反となります。

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02

正解は 1 です。

重要事項の説明は取引主任者が行う必要があります。しかし、当該宅地の周辺環境について買主の判断に重要な影響を及ぼす事実の説明は、重要事項ではありませんので、取引主任者でないものでも行えます。

2.媒介報酬は、取引が成立しなければ成立しません。したがって、既に受領していた預り金から媒介報酬を差し引くことはできません。

3.契約の締結の勧誘をする際に、宅建業者が、相手方に対して、利益を生じることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはなりません。(宅建業法第47条の2第1項参照)

4.手付について貸付その他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為は、禁止されています。(宅建業法第47条3号)

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03

1.違反しません。重要事項説明でなければ取引主任者でないAの従業者が当該事実について説明しても問題ありません。
2.媒介報酬は賃貸借契約が成立しなければ受け取ることはできません。
3.思い込みであっても、買主を誤解させる勧誘は違反します。
4.手付金による契約を誘惑する行為は、宅建業法違反です。

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