宅地建物取引士の過去問
平成27年度(2015年)
法令制限 問18
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問題
宅建試験 平成27年度(2015年) 法令制限 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
建築基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、エレベーターの昇降路の部分又は共同住宅の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分の床面積は、一定の場合を除き、算入しない。
- 建築物の敷地が建ぺい率に関する制限を受ける地域又は区域の2以上にわたる場合においては、当該建築物の建ぺい率は、当該各地域又は区域内の建築物の建ぺい率の限度の合計の2分の1以下でなければならない。
- 地盤面下に設ける建築物については、道路内に建築することができる。
- 建築協定の目的となっている建築物に関する基準が建築物の借主の権限に係る場合においては、その建築協定については、当該建築物の借主は、土地の所有者等とみなす。
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この過去問の解説 (3件)
01
本肢の記述の通りです。建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、エレベーターの昇降路の部分又は共同住宅の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分の床面積は、一定の場合を除き、算入しません。
2.誤り
建ぺい率の異なる複数の敷地にまたがって建築物が建設される場合、その建ぺい率はそれぞれの土地ごとの敷地面積の割合に準じ、その総和で考えることになります。つまり、本肢の記述の「当該各地域又は区域内の建築物の建ぺい率の限度の合計の2の1以下でなければならない。」部分が誤りです。
なお、本問では問われていませんが、以下にこのようなケースの土地での建築面積の限度・建ぺい率の計算について解説しておきます。
・500㎡の土地Aの内訳が、土地B:建ぺい率80%(面積300㎡)、土地C:建ぺい率60%(200㎡)
という場合、そのそれぞれの部分の建築面積の限度は、
土地Bの部分:300㎡×80%=240㎡
土地Cの部分:200㎡×60%=120㎡
となりますから、その合計で360㎡ということになります。そして、その建ぺい率は敷地面積に対する建築面積の割合ですから、
最大建築面積360㎡÷敷地面積500㎡=72%
が土地Aの建ぺい率の限度です。
3.正しい
本肢の記述の通りです(建築基準法44条1項)。地盤面下に設ける建築物とは、地下街などがあてはまります。
4.正しい
本肢の記述の通りです(建築基準法79条)。建築協定とは、建築基準法で定められた基準に上乗せするもので、敷地の規模や建物の制限などについて、住民が主導で定めることになっています。
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02
1:建築基準法第52条では容積率について述べており、その6項では、容積率の算定の基礎となる延べ面積には、昇降機の昇降路の部分、又は共同住宅の共用の廊下、若しくは階段の用に供する部分の床面積に関しては、算入しないことになっています。
2:建築基準法の第53条では建ぺい率について述べられており、
その2項には、敷地が建ぺい率の異なる地域にまたがる場合、
その敷地の建ぺい率の限度は、それぞれの地域に属する敷地の割合に応じて按分計算により算出された数値となることになっています。
選択肢の文章の各地域、又は区域内の建築物の建ぺい率の限度の合計の2分の1以下というわけではありませんので、この選択肢が誤りになります。
3:建築基準法第44条に道路内の建築制限について記載があり、
その中の1項では、建築物は道路内又は道路に突き出して建築又は築造してはならないとあります。
しかし、地盤面下に設ける建築物や公衆便所、巡査派出所、その他これらに類する公益上必要な建築物で、
特定行政庁が通行上支障がないと認め、建築審査会の同意を得て許可したものに関しては、例外対象と認められており、正しい選択肢になります。
4:建築基準法第77条では建築物の借主の地位について述べており、
建築協定の目的となっている建築物に関する基準が建築物の借主の権限に係る場合においては、
その建築協定については、当該建築物の借主は、土地の所有者等とみなすことになっています。
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03
肢2について、建ぺい率は、商業地域などで10分の8と定められている地域内で、かつ防火地域内の耐火建築物については適用されません。
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