宅地建物取引士の過去問
令和2年度12月実施分(2020年)
法令制限 問17
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問題
宅建試験 令和2年度12月実施分(2020年) 法令制限 問17 (訂正依頼・報告はこちら)
建築基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合においては、その全部について、敷地の属する面積が大きい方の地域内の建築物に関する規定を適用する。
- 倉庫の用途に供する建築物で、その用途に供する3階以上の部分の床面積の合計が500m2であるものは、耐火建築物としなければならない。
- 高さ25mの建築物には、周囲の状況によって安全上支障がない場合を除き、有効に避雷設備を設けなければならない。
- 高さ1m以下の階段の部分には、手すりを設けなくてもよい。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は1です。
今回は建築基準法に関する問題です。
建築基準法とは、建物を建築する際や利用する際のことを定めた法律です。
建築基準法第65条2によると「建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合においては、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用する」とされています。
よって「建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合においては、その全部について、敷地の属する面積が大きい方の地域内の建築物に関する規定を適用する」というのは誤りです。
2正しい
倉庫の用途に供する建築物は、その用途に供する3階以上の部分の床面積の合計が200m2の場合、耐火建築物にする必要があります。
そのため、この選択肢のように床面積の合計が500m2である倉庫は、耐火建築物とする必要があります
3正しい
避雷設備が必要な高さは20mを超える建築物です。
高さ25mの建築物の場合、避雷設備を設置しなければなりません。
4正しい
高さ1m以下の階段の部分には、手すりを設ける必要はありません。
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02
正解は1です。
建築基準法65条1項、2項より、防火地域、準防火地域、その他の地域のうち2つ以上にまたがる場合は、一番厳しい地域の規制に従うことになります。
設問の場合は、防火地域と準防火地域の両方にまたがっているので、厳しい防火地域の規制に従うのが原則です。
2:建築基準法27条2項一号および同法別表第一より、正しいです。
3:20m以上の建築物には、安全上支障のない場合を除き、避雷設備が必要(建築基準法33条)なので、25m以上の建築物が問題となっている選択肢3の記述は正しいです。
4:建築基準法施行令25条1項が「階段には手すりを設けなければならない」と定め、同条3項で1項の手すりの規定は「高さ1m以下の階段の部分には適用しない」と例外を定めています。
よって、この選択肢は正しいです。
選択肢2、4は、別表や施行令などの細かい知識がないと絞れませんが、選択肢1,3は条文に書かれているレベルの基本的な知識ですから、間違えないようにしておきたいところです。
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03
【問1.×】
建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合
→より規制が厳しい地域の規制が適用されます。
面積が大きいかどうかは関係ありません。
防火地域と準防火地域では防火地域の規制の方が
厳しい為、設問は誤りです。
2.〇
倉庫は、倉庫として使う「3階以上の部分の床面積の合計が200㎡以上」のときに「耐火建築物」としなければなりません。
3.〇
高さ20mを超える建築物には原則として有効に避雷設備を設けなければなりません。(建基法33条)
4.〇
階段には手すりを設けなければなりません。
ただし高さ1m以下の階段の部分には適用されません。(建基法25条)
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