宅地建物取引士の過去問
令和2年度12月実施分(2020年)
宅建業法 問26

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問題

宅建試験 令和2年度12月実施分(2020年) 宅建業法 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
  • 宅地建物取引業者は、建物の売買に際し、買主に対して売買代金の貸借のあっせんをすることにより、契約の締結を誘引してはならない。
  • 宅地建物取引士は、自ら役員を務める宅地建物取引業者が宅地建物取引業に関し不正な行為をし、情状が特に重いことにより免許を取り消された場合、宅地建物取引士の登録を消除されることとなる。
  • 宅地建物取引業者は、建築工事完了前の賃貸住宅について、借主として貸借の契約を締結してはならない。
  • 宅地建物取引業者は、10区画以上の一団の宅地の分譲を行う案内所を設置し、当該案内所において売買の契約の締結をし、又は契約の申込みを受ける場合は、当該案内所にその業務に関する帳簿を備え付けなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

宅地建物取引業法の規定についての問題です。

〇宅建業者業務停止事由

・業務に関し他の法令に違反し、宅建業者として不適当であると認められた場合

・宅建士が監督処分を受けた場合において、宅建業者の攻めに帰すべき理由があるとき

・宅建業法の一部規定に違反したとき

・指示処分に従わない時

・宅建業に関し不正又は著しく不当な行為をした時

〇宅建業者の免許取り消し

・欠格事由に該当したとき

・免許換えを怠ったとき

・免許取得後1年以内に事業を開始しなかった又は1年以上事業を休止した

・不正手段によって免許を受けた時

・業務停止処分事由に該当し、情状が特に重いとき

・業務停止処分に違反したとき

〇欠格要件

次の理由で宅建業者が免許を取り消された場合、宅建士の登録が5年間受けることができません。

・不正の手段により免許を受けた時

・業務停止処分の事由に該当し、情状が特に重いとき

・業務停止処分に違反したとき

宅地建物取引士は、自ら役員を務める宅地建物取引業者が宅地建物取引業に関し不正な行為をし、情状が特に重いことにより免許を取り消された場合、宅地建物取引士の登録を消除されることとなります。

1誤り

宅建業者は売買代金の賃借のあっせんをすることができます。

しかし、手付金の賃借をすることはできません。

3誤り

建築工事完了前の物件は売買することができません。

しかし、建築工事完了前の物件の賃貸契約は禁止されていません。

4誤り

業務に関する帳簿は、事務所ごとに備えます。

本肢は案内所、と言っているので誤りです。

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02

【問2.〇】

①不正の手段により免許をうけたとき

②業務停止処分の事由に該当し、情状が特に重いとき

③業務停止処分に違反したとき

上記の3つの事由で宅地建物取引業者が免許の取消処分になった時は、

その当時に宅地建物取引業者の役員であった者は取消しの日から5年を経過するまで

宅地建物取引士として登録を受けることができません。(宅建業法18条1項3)

1.×

手付けについて貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為」は禁止されています。(宅建業法47条3号)

しかし金融機関との金銭の貸借をあっせんしても

なんの問題もありません。

よって誤りです。

3.×

宅地建物取引業者は宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、

当該工事に関して必要とされる許可や、建築確認があった後でなければ、

売買・交換又は売買の代理、媒介をすることはできません。(宅建業法36条)

建築工事完了前において建築確認があった後でなければ、

売買契約や広告等はできませんが、

貸借の契約を代理又は媒介することは可能です。

≪売買・交換≫

→広告× 契約×

≪貸借≫

→広告× 契約〇

4.×

帳簿の備え付けが必要なのは事務所です。

案内所に備えるとしているので誤りです。

参考になった数13

03

正解は2です。

免許取消しを受けた宅建業者の役員であった者は、免許取消しから5年を経過するまでの間、宅建士登録の欠格要件に該当するため、登録を消除されます(宅建業法18条1項三号かっこ書き)。

よって、この選択肢は正しいです。

また、このような者は、宅建業者としての免許を受けることもできなくなります(宅建業法5条1項2号かっこ書き)。

1:宅建業者があっせんしてはならないのは、手付金の貸借です(宅建業法47条三号)。

売買代金の貸借のあっせんをするのは構いませんが、行う場合は重要事項として宅建士が説明をしなくてはなりません(宅建業法35条1項十二号)。

よって、この選択肢は誤りです。

3:未完成物件の売買は禁止されていますが、貸借についてはこのような定めはありません(宅建業法33条の2柱書)。

これは、未完成建物の売買でトラブルが生じた場合、買主の不利益が著しく大きくなるために特にこれを規制する趣旨であるため、売買に比べて大きな不利益の生じない賃貸については、ここまで厳しい規制を置く必要がないことが理由です。

よって、この選択肢は誤りです。

4:帳簿の備え付け義務があるのは事務所の場合のみです(宅建業法49条)。

よって、この選択肢は誤りです。

参考になった数11