宅地建物取引士の過去問
令和2年度12月実施分(2020年)
宅建業法 問41
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問題
宅建試験 令和2年度12月実施分(2020年) 宅建業法 問41 (訂正依頼・報告はこちら)
宅地建物取引業法第49条に規定する帳簿に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 宅地建物取引業者は、本店と複数の支店がある場合、支店には帳簿を備え付けず、本店に支店の分もまとめて備え付けておけばよい。
- 宅地建物取引業者は、宅地建物取引業に関し取引のあったつど、その年月日、その取引に係る宅地又は建物の所在及び面積その他国土交通省令で定める事項を帳簿に記載しなければならない。
- 宅地建物取引業者は、帳簿を各事業年度の末日をもって閉鎖するものとし、閉鎖後5年間当該帳簿を保存しなければならないが、自ら売主となり、又は売買の媒介をする新築住宅に、係るものにあっては10年間保存しなければならない。
- 宅地建物取引業者は、帳簿の記載事項を、事務所のパソコンのハードディスクに記録し、必要に応じ当該事務所においてパソコンやプリンターを用いて明確に紙面に表示する場合でも、当該記録をもって帳簿への記載に代えることができない。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は2です。
宅建業の帳簿に関する問題です。
宅地建物取引業者は、宅地建物取引業に関し取引があるたびに帳簿に記載しなければなりません。
帳簿への記載事項は
取引年月日、宅地建物の所在・面積、取引当事者の指名
などです。
1誤り
本店と支店がある宅建業者の場合、帳簿は事務所ごとに備え付ける必要があります。
本店に支店の分もまとめて備え付けることはできず、本店・支店それぞれでその帳簿を備え付けるのでこの選択肢は誤りです。
3誤り
宅建業の帳簿は各事業年度末に閉鎖します。
そして閉鎖後、5年間保存しなくてはなりません。
しかし宅地建物取引業者が自ら売主として新築住宅に関わった場合は10年間保存する必要があります。
10年間保存するのは自らが売り主となる場合であり、新築住宅の売買の媒介をした取引については5年間の保存でOKなのでこの選択肢は誤りです。
4誤り
宅地建物取引業者は、帳簿の記載事項を、事務所のパソコンのハードディスクに記録し、必要に応じ当該事務所においてパソコンやプリンターを用いて明確に紙面に表示する場合、当該記録をもって帳簿への記載に代えることができます。
よってこの選択肢は誤りです。
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02
正解は2です。
「宅地建物取引業者は、・・・宅地建物取引業に関し取引のあつたつど、その年月日、その取引に係る宅地又は建物の所在及び面積その他国土交通省令で定める事項を記載しなければならない」(宅建業法49条)の文言そのままですので、この選択肢は正しいです。
1:「宅地建物取引業者は、・・・その事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備え、・・・なければならない」(宅建業法49条、選択肢2の解説において・・・で省略した部分の抜粋)とあることから、本店・支店のある場合は全てまとめてではなく、各店ごとに帳簿を備える必要があり、この選択肢は誤りです。
3:5年間保存について述べた前半は正しいですが、10年間保存について述べた後半が誤りです。
帳簿を10年間保存する対象となる取引は、住宅販売瑕疵担保保証金の供託義務の対象となる取引とほぼ重なります(過去10年間にあった、宅建業者自らが売主となる新築住宅の取引)。
このことを知っていれば、売買の媒介は10年間保存の対象ではなく、5年間保存の対象であるとわかるはずです。
4:帳簿に記録を残す趣旨は、トラブルがあったときのための証拠として用いるためですから、ハードディスクにデータを保存して、必要なときにパソコンの画面に表示したり、紙に印刷できる状態にしておくのでも問題ありません。
よって、できないとする点が誤りです。
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03
【問2.〇】
帳簿への記載は取引のあったつど、に行われなければなりません。(宅建業法49条)
1.×
帳簿の備え付けは、事務所ごと、です。
支店には支店の帳簿を備え付けなければなりません。
※テント張りの案内所は支店には含まれません。
3.×
帳簿は各事業年度の末に閉鎖し、閉鎖後5年間保存する必要があります。
宅建業者が自ら売主となる新築住宅の場合は10年間です。
売買の媒介をする場合は5年間です。
4.×
帳簿への記載については事務所のパソコンなどの電磁的方法により
作成・保存されており、紙に印刷することができるようになっていれば
特に問題はありません。
必ず紙ベースにて作成・記載しなければならないわけではないのです。
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