調理師の過去問
平成23年度
食品学 問29

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問題

調理師試験 平成23年度 食品学 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

食品の貯蔵方法に関する記述について、正しいものを一つ次の中から選びなさい。
  • 冷蔵により、食品中の酵素の作用を停止させることが可能である。
  • 青果物の種類によっては、0~10℃の低温保蔵で品質劣化を起こすことがある。
  • CA 貯蔵とは、ラミネートフイルムを用い食品を長期間保存する方法である。
  • 食品を急速冷凍すると、解凍したときにドリップが生じやすい。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は(2)です。

(1)低温で、微生物が増えるのを抑えます。
酵素は低温に強いです。

(2)サツマイモやバナナなどは、低温保存に向きません。

(3)CA貯蔵は、野菜や果物を専用の冷蔵庫に入れ、ガスの組成を調節して、長期に貯蔵する方法です。

(4)急速冷凍では、食品の細胞が破壊されない為、ドリップが出にくいです。

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02

正解は(2)です。

(1)誤りです。冷蔵では、食品中の微生物の増殖が押さえられます。酵素は-30℃の低温化でも作用します。

(2)正解です。青果物の種類によっては低温保存により、低温障害が発生する恐れがあります。低温障害とは、冷蔵保存した場合に発生する障害のことで、トマトや茄子などがあります。

(3)誤りです。CA 貯蔵は、果実や野菜の呼吸を抑制することで、糖分や酸の消耗を減らす方法です。

(4)誤りです。ドリップは、凍った細胞が解凍され、水分が液体に変わる際に、体積が膨張するため細胞膜が破壊されることで起こります。この流れ出した水分に、栄養分やうま味成分が流れ出ます。
氷の結晶は約-1℃〜-5℃の間で成長していくため、急速冷凍では氷の結晶が小さいまま冷凍されるため、解凍時に細胞が壊れにくくドリップは生じにくくなります。

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03

(2) 青果物の種類によっては、0~10℃の低温保蔵で品質劣化を起こすことがある。
が正解です。

青果物(野菜・果物)の中には、低温保蔵が不向きなものがあります。
たとえば、

・バナナ、アボカド、マンゴーなど暖かい地方が産地の果物
・トマト、ナス、おくらなどの夏野菜
さつまいも

などが挙げられます。

これらを低温保蔵すると「低温障害」を起こし、品質の劣化、栄養の低下が起こりやすくなります。

(1) × 食品中の酵素は、低温でも作用が「停止」することはありません。活性が低下することはあります。

(3)× CA貯蔵は、酸素や二酸化炭素などの空気成分、温度や湿度を調整することで、青果物の呼吸を抑制し、長期保存を可能にするシステムのことです。
CAは、空気調整
(CONTROLLED ATOMOSPHERE)のこと。

(4)×逆です。食品を急速冷凍したほうが解凍時にドリップ(水分やうま味成分)が出にくくなるので、おいしさが保たれます。
ぜひ覚えておきましょう。

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04

正解は 2 です。

「低温障害」と言います。ナスやトマトやきゅうりなどの夏野菜に多く、冷やしすぎることで品質が劣化することがあります。

1 多くの酵素が低活性化といい反応が鈍くなることはありますが、100℃や0℃でも動きの変わらない酵素もあります。冷蔵程度で停止はしません。

3 CA貯蔵とは、空気組成や湿度、温度を調節することで、人為的に成果物などの活動を抑制することで長期保存をするための彫像方式です。

4 通常の冷凍方法では徐々に凍り付くために細胞内に含まれる水分がゆっくり膨張し、細胞壁を傷つけながら固まります、それを解凍すると細胞壁から体液や水分が漏れ出します。これがドリップといわれるものです。
急速冷凍をすることで細胞壁が可能な限り傷つく前に凍り付くため、ドリップの流出が最小限となります。

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