調理師の過去問
平成26年度
公衆衛生学 問11

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問題

調理師試験 平成26年度 公衆衛生学 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

我が国における平成 24 年(2012 年)の食中毒統計で、最も患者数が多かった病因物質として、正しいものを一つ選びなさい。
  • ウェルシュ菌
  • カンピロバクター
  • サルモネラ属菌
  • ノロウィルス

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は 4 です。

平成24年(2012)はノロウィルスなのですが、平成25年(2013)は「カンピロバクター」が最も多くなっています。できるだけ新しい統計を調べておく必要がありますので注意してください。

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02

近年の主な食中毒の判明した病原物質の中で患者数の多いものは以下のものです。

 ・ノロウィルス
 ・カンピロバクター
 ・サルモネラ
 ・ウェルシュ菌
 ・化学物質

中でもノロウィルスは以下のような特徴があり、突出して多いです。
 ・カキなどの二枚貝や汚染された食品などによって感染
 ・11月~3月に発生
 ・人の小腸のみで増殖
 ・感染力が強く、10~100個程度で発病
 ・24~48時間で発病、嘔吐・下痢・激しい腹痛・発熱等症状があるが、1~2日で治り後遺症がない
 ・次亜塩素酸ナトリウムで不活性化
 ・85~90℃で90秒以上の加熱で不活性化

その他の病原物質の特徴は以下の通りです。
1.ウェルシュ菌
  大量調理・前日調理した食品からの感染が多く、潜伏期間12時間程度で下痢・腹痛を引き起こす。嫌気性で酸素が少ない環境を好み、10℃以下の低温では増殖しないため、かき混ぜて酸素を送り込みながら調理、急速に冷却することが必要

2.カンピロバクター
  肉類の加熱不足による感染が多く、潜伏期間2~7日後に下痢・腹痛・発熱が起こる。低温でも生存し、菌量が少数でも発病。

3.サルモネラ属菌
  肉や卵の加熱不足による感染が多く、24時間前後で発病、腹痛・下痢・嘔吐・発熱などの症状が重く、1~2週間程度で治る。熱に弱く70℃で1分間以上の加熱により感染を防止する。

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03

正解は(4)です。

ノロウイルスは感染性胃腸炎の原因となるウイルスの一種です。
食中毒の原因物質中では発生件数が最も多くなっています。潜伏期間は一般的に24〜48時間で、主な症状に発熱を伴う嘔吐、下痢、腹痛などがあります。

ノロウイルスは加熱により不活化するため、加熱調理(85℃で1分以上加熱)をすることで食中毒を予防することが可能です。
また、ノロウイルスは次亜塩素酸ナトリウムで死滅するため、手指や調理器具の洗浄、汚物処理を含め汚染された床やトイレの消毒するな、二次汚染予防を実施することが必要となります。

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04

正解は【4】です。

1~3.
 原因物質は細菌に分類されます。
 平成24年度、原因物質が細菌では、
 ウェルシュ菌⇒カンピロバクター⇒サルモネラ菌の順で患者数が多くなっています。

4.【ノロウイルス】
・ヒトの小腸粘膜で増殖するウイルス。
・ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は冬場に多く発生する傾向だが、通年発生する。
・ウイルスは体内に取り込まれてから24~48時間で発症
※ノロウイルスは細菌による食中毒患者の約倍となっています。

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