調理師の過去問
平成29年度
食品衛生学 問40
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問題
調理師試験 平成29年度 食品衛生学 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
アレルギー様食中毒に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- アミノ酸の一種であるヒスチジンを多く含む牛や豚の肉が原因となる。
- 健康な人では発症しない。
- 食後6時間以内に発症する。
- 原因物質であるヒスタミンは、細菌により生成される。
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この過去問の解説 (4件)
01
が正解です。
食品に含まれるアミノ酸の一種「ヒスチジン」は、ヒスタミン産生菌によって「ヒスタミン」に変換されます。
ヒスタミンを多く含む主な食品は、鮮度の落ちた青魚や赤身魚、魚の加工食品などです。
食品からヒスタミンを大量に取り込むと「ヒスタミン食中毒」を起こし、じんましん、腹痛、嘔吐、下や顔の腫れといったアレルギー症状を伴います。
ヒスタミン食中毒は、アレルギーのような反応が起こるので「アレルギー様食中毒」と呼ばれます。
(1)× 牛や豚よりも、青魚や赤身魚にヒスチジンが多く含まれています。
(2)× 通常のアレルギーと異なり、アレルギー体質の有無にかかわらず健康な人も、ヒスタミンを大量に摂取した時には発症します。
(3)× 食後30~60分で症状が起こります。
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02
▶︎「ヒスタミン」は、主な原因食品である赤身魚や青魚に多く含まれるアミノ酸「ヒスチジン」が、「ヒスタミン産生菌」の酵素の働きによって生成されたもの。
「ヒスチジン」自体に害は無く、また体内で合成することができない必須アミノ酸であるため、食事から積極的に摂取することが必要です。
【 不正解 】
1 . アミノ酸の一種であるヒスチジンを多く含む牛や豚の肉が原因となる。
▶︎赤身の肉にも「ヒスチジン」は含まれていますが、その含有量は青魚には勝りません。
「ヒスチジン」はカツオ・サバ・イワシなどに特に多く含まれています。
2 . 健康な人では発症しない。
▶︎「アレルギー様食中毒」とは、食物アレルギーを持っている人が発症するというものでは無く、健康な人であっても「ヒスタミン」を多く含んだ食物を摂取することで、アレルギーに似た症状を発症してしまうという食中毒です。
買ってきた魚は冷蔵庫で保存し、鮮度が落ちないうちに調理して食べましょう。
3 . 食後6時間以内に発症する。
▶︎原因食品を口にしてからおよそ30分ほどで発症することが多く、遅れても数時間後の発症で、だいたい半日で収まります。比較的軽度の症状ですが、まれにアナフィラキシーショックなどの重篤なものが発症することもあるので注意しましょう。
【 ポイント 】
・アレルギー様食中毒とは「アレルギーの様な症状がみられる食中毒」で、
比較的はやい段階で発症し、食物アレルギーの有無は関係ない。
・青魚(赤身魚)に特に多く含まれるアミノ酸「ヒスチジン」が
「ヒスタミン産生菌」という「細菌」の働きで、有害な「ヒスタミン」に変換されてしまう。
・「ヒスタミン」は鮮度の低下した青魚(赤身魚)に多く含まれている恐れがあり、加熱しても消滅しない。→缶詰や加工品にも注意!
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03
1 . アミノ酸の一種であるヒスチジンを多く含む牛や豚の肉が原因となるは誤りで、ヒスチジンを多く含んでいるのは、さんま・さば・イワシなどの赤身の魚です。
2 . 健康な人では発症しないは誤りで、健康な人でも発症します。
3 . 食後6時間以内に発症するは誤りで、食後30分~1時間で発症します。顔面などの紅潮、蕁麻疹、頭痛などの症状が特徴です。
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04
(2)誤り。食品中にできたヒスタミンを食べた事でアレルギーに似た症状が出ますがアレルギー体質とは関係なく誰にでも起こる可能性があります。
(3)誤り。多くの場合、1時間以内に症状が出始めます。
(4)記述の通り。原因物質であるヒスタミンは、アミノ酸の1種、ヒスチジンが「ヒスタミン産生菌」が生む酵素の働きでヒスタミンになります。
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