調理師の過去問
平成29年度
調理理論 問53
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問題
調理師試験 平成29年度 調理理論 問53 (訂正依頼・報告はこちら)
バターの調理性に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- クッキー生地に溶かしバターを加えると、サクサク感のあるクッキーができる。
- 折りパイ生地の材料としてバターを使う時は、力を加えて自由に変形しやすくなるよう5℃で冷蔵しておく。
- バターを撹拌すると、空気を抱き込んでクリーミングなバターになる。
- 加熱溶解させたバターは、常温放置しておくともとの固形のバターに戻る。
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この過去問の解説 (3件)
01
バターの特徴である、ショートニング性を利用したもので、バターの固形油脂がグルテンの組織形成を阻害して、もろい食感(さくさく)にしてくれます。
固形油脂が多いとサクサクした食感に、固形油脂が少ないとザクザク、ゴリゴリといった強い歯ごたえになります。
(2)× 折りパイ生地の材料としてバターを使う時は、15℃前後の柔らかい状態にしておきましょう。
(3)○ バターを撹拌するとバター自身が大量の空気を取り込み、フワフワの状態になります。
これをバターの『クリーミング性』と言います。
軽い口当たりに仕上げることができるので、
バタークリームやバターケーキなどを作る時などに用いられます。
(4)× バターは一度溶けてしまうと、中に含まれていた空気が流れてしまうため、元の状態に戻ることはありません。
風味も落ちるので、溶かしバターとしてホットケーキやスポンジケーキに利用されることが多いです。
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02
が正解です。
バターを攪拌すると、空気を取り込んで白っぽいクリーム状になります。この状態を、バターの「クリーミング性」といいます。
クリーミング性のあるバターを使ってケーキを焼くと、ケーキがふっくら焼き上がります。
(1)× バターを溶かすとサクサクしたクッキーに焼き上がりません。
溶かさずにクリーム状にしたバターか、バターの代わりにショートニングを使うと、組織をほろほろにする「ショートニング性」によって、サクサク感のあるクッキーになります。
(2)× 5℃のような冷蔵温度ではバターが硬くて変形しにくいので、常温に出して15℃前後で柔らかくしてから取り扱います。
(4)× 溶解したバターは組織が壊れてしまうので、冷やして固まっても元と同じ状態には戻りません。風味と食感が悪くなります。
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03
固形油脂を撹拌したとき、空気を大量に混ぜこむことができる性質をクリーミング性といいます。この性質を利用したのがバターケーキです。
1 . クッキー生地に溶かしバターを加えると、サクサク感のあるクッキーができる、は誤りです。
生地の中に薄くフィルム状に分散することでグルテンをできにくくし、でんぷんが結着するのを防ぐことでサクサクの食感になることをショートニング性といいます。溶かしバターでは生地になじんでしまうので、この働きはおこりません。
2 . 折りパイ生地の材料としてバターを使う時は、力を加えて自由に変形しやすくなるよう5℃で冷蔵しておく、は誤りです。
外から力を加えられたときに、自由に形を変えられる性質を可塑性といいます。もっとも可塑性があるのは13~18℃です。生地の温度が低ければ、生地の中で伸びずに割れてしまいますし、高ければ生地の中にバターがしみ込んでしまい、層になりません。
4 . 加熱溶解させたバターは常温放置しておくともとの固形のバターに戻る、は誤りです。
一度加熱溶解したバターは、放置しておくと固まりますが、風味が落ち元の状態には戻りません。
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