調理師の過去問
令和元年度
食品学 問16

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問題

調理師試験 令和元年度 食品学 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

油脂に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • オリーブ油は、乾性油である。
  • てんぷら油は、サラダ油より精製度が高い。
  • ラード(豚脂)は、ヘッド(牛脂)に比べ融点が高い。
  • 褐色のごま油は、ごまを焙煎した後に圧搾したものである。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

1:オリーブ油は「不乾性油」です。

植物油には乾性油(かんせいゆ)と不乾性油(ふかんせいゆ)があります。
乾性油とは、空気中に放置すると酸化されて固化、乾燥しやすい油をいいます。亜麻仁油、大豆油などがあります。
不乾性油とは、空気中に放置しておいても酸化せず、固まったり乾燥したりしない油をいいます。オリーブ油、椿油、落花生油などです。

2:てんぷら油はサラダ油よりも精製度が低いです。
てんぷら油は業務用では、白絞油(しらしめゆ)が使われます。これは菜種から抽出した油ですが、サラダ油に比べると精製度が低いため、生食できません。
「てんぷら用」として販売されているものは、加熱調理を前提としたものです。

3:ラード(豚脂)の融点は28~40℃
ヘッド(牛脂)の融点は40~50℃ です。
よってラードの方が融点が低いです。

4:ごま油には褐色と純白があります。
褐色ごま油は、ごまを焙煎した後に、純白ごま油は
ごまを煎らずに絞ったものです。

参考になった数137

02

正解は4です。

1.オリーブ油は、不乾性油です。
乾性油とは、ヨウ素価130以上の植物油で、空気中で酸化されて固化、乾燥しやすい油を指し、あまに油や大豆油がこれに当たります。
不乾性油とは、ヨウ素価100以下の植物油で、固化せず乾燥しづらい油を指し、オリーブ油や椿油がこれに当たります。

2.てんぷら油は、サラダ油より精製度が低いです。
サラダ油は植物油を低温でも結晶化しないよう精製した食用油ですが、てんぷら油は加熱調理を前提として精製した油です。

3.ラードの融点は27~40℃、ヘッドの融点は40~50℃なので、ラードはヘッドに比べ融点が低いです。

4.ごま油には、褐色をしている者と白色のものがあります。
褐色のごま油は、ごまを焙煎した後に圧搾したもので、白色の物に比べごまの風味が強く残っています。
栄養価には違いはありません。

参考になった数24

03

正解は4です。

ごま油は、褐色のものがおなじみですが、これは焙煎したごまを搾油したものです。焙煎していないごまを搾油したごま油は無色です。


【乾性油・不乾性油について】

油脂は「ヨウ素値」によって乾性油・半乾性油・不乾性油に分類されます。ヨウ素値とは油脂に含まれる脂肪酸の不飽和度を示す目安です。

乾性油は「ヨウ素価」が130以上で、空気に触れて固化しやすい、自然発火しやすい特徴があります。(ヒマワリ油、紅花油、アマニ油など)

半乾性油はヨウ素価が100~130で、空気に触れても完全には固まらない油です。(大豆油、ごま油、綿実油、なたね油など)

不乾性油はヨウ素価が100以下で、空気に触れても固化しない油です。(オリーブ油、つばき油、パーム油など)



【精製油・半精製油・サラダ油】
JAS(日本農林規格)によって油は精製油・半精製油・サラダ油に分類されています。

精製油:脱色・脱臭・脱酸処理した油。(天ぷら油・白絞油)

半精製油:余り精製せず風味を残した油。(オリーブ油・ごま油)

サラダ油:生食もできるよう規格にそって精製した油。



各選択肢については、以下のとおりです。

1 .オリーブ油は「不乾性油」なので、誤りです。

2 .サラダ油のほうがてんぷら油より精製度が高いので、誤りです。

3 .ラード(豚脂)は、ヘッド(牛脂)よりも融点が低いので誤りです。

4 .褐色のごま油はごまを焙煎した後に圧搾したものなので、正解です。

参考になった数22