調理師の過去問
令和元年度
調理理論 問56

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問題

調理師試験 令和元年度 調理理論 問56 (訂正依頼・報告はこちら)

食品の冷蔵・冷凍・解凍に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 急速冷凍は、最大氷結晶生成帯の通過時間を長くして冷凍する方法である。
  • 葉菜類を冷凍する場合は、洗浄後ただちに冷凍する。
  • 魚介類の解凍は、必ず急速解凍で行う。
  • さつまいもは冷蔵( 5 ℃)で保存すると、低温障害を起こす。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「さつまいもは冷蔵( 5 ℃)で保存すると、低温障害を起こす。」です。

選択肢1. 急速冷凍は、最大氷結晶生成帯の通過時間を長くして冷凍する方法である。

急速冷凍は、最大氷結晶生成帯の通過時間を短くして冷凍する方法です。

食品を冷凍する過程において氷結晶が大きくなりやすい-1~-5度までの温度帯を、最大氷結晶生成帯と言います。

選択肢2. 葉菜類を冷凍する場合は、洗浄後ただちに冷凍する。

葉菜類を冷凍する際は、洗浄後しっかりと水けをふき取ってから冷凍します。水分が付着していると氷結晶が大きくなり食感や味を損ねます。

葉菜類とは、葉や茎、花の部分を食用としている野菜を指します。

選択肢3. 魚介類の解凍は、必ず急速解凍で行う。

魚介類の解凍は、緩慢解凍で行います。

急速解凍ではドリップが出やすく味を損ねるため、冷蔵庫等で低温解凍を行います。

選択肢4. さつまいもは冷蔵( 5 ℃)で保存すると、低温障害を起こす。

さつまいもを冷蔵で保存すると低温障害を起こします。

その他、玉ねぎやじゃがいも、かぼちゃ、バナナなども低温障害を起こします。

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02

冷蔵・冷凍・解凍について

【急速冷凍】

「最大氷結晶生成温度帯」(-1℃~-5℃)の通過時間をなるべく短くする冷凍法。氷の大きな結晶ができないので組織が壊れにくいメリットがある。

【ブランチング】

洗浄した野菜を7~8割ほど加熱してから冷凍する方法。組織が壊れるのを防ぎ、食中毒の原因となる菌を加熱消毒する効果がある。

【急速解凍】

電子レンジを使って解凍する。短時間で解凍できるが、ドリップが流出しやすい、解凍ムラが出やすい、などのデメリットもある。

【緩慢解凍】

冷蔵庫内で時間をかけて自然解凍する。品質を保ちながら解凍できるが時間がかかるデメリットもある。調理する前に流水解凍する方法もある。

【冷蔵」

食品ごとに適した温度で冷蔵する。

生鮮野菜・果物…10℃前後

食肉・殻付き卵…10℃以下

生鮮魚介類…5℃以下

冷凍食品…-15℃以下

各選択肢については、以下のとおりです。

選択肢1. 急速冷凍は、最大氷結晶生成帯の通過時間を長くして冷凍する方法である。

誤りです。急速冷凍は、最大氷結晶生成帯の通過時間を短くして冷凍する方法です。

選択肢2. 葉菜類を冷凍する場合は、洗浄後ただちに冷凍する。

誤りです。葉菜類を冷凍する場合は、洗浄後に「ブランチング」します。

選択肢3. 魚介類の解凍は、必ず急速解凍で行う。

誤りです。魚介類の解凍は時間をかけて冷蔵庫内で自然解凍するか、流水解凍するのが一般的です。

ただし、衣付きの魚介類はそのまま加熱します。

選択肢4. さつまいもは冷蔵( 5 ℃)で保存すると、低温障害を起こす。

正解です。さつまいもは寒さに弱いので、冷蔵( 5 ℃)で保存すると、低温障害を起こします。

野菜・果物は10℃前後で冷蔵します。

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03

正解は「さつまいもは冷蔵( 5 ℃)で保存すると、低温障害を起こす。」です。

選択肢1. 急速冷凍は、最大氷結晶生成帯の通過時間を長くして冷凍する方法である。

急速冷凍は、最大氷結晶生成帯(通常は-1℃~-5℃の間)を短時間のうちに、通過するような方法で冷凍する方法です。

最大氷結晶生成帯温度帯を長くして冷凍する方法は、緩慢冷凍といいます。

選択肢2. 葉菜類を冷凍する場合は、洗浄後ただちに冷凍する。

葉菜類を冷凍する場合は、冷凍前に下茹でしてから冷凍するとよいです。

下茹ですることで、酵素の働きを止め、変色を防ぐことができます。

選択肢3. 魚介類の解凍は、必ず急速解凍で行う。

魚介類の解凍は、生や味付け、加熱の有無など、食材がどのように調理加工されているかによって異なります。

一般的には、自然解凍または流水解凍、干物なら解凍せずに凍ったまま焼いて調理することができます。

選択肢4. さつまいもは冷蔵( 5 ℃)で保存すると、低温障害を起こす。

さつまいもは低温に弱いため、貯蔵温度は通気のよいところで保存します。湿度80~90%、気温13~15℃が最適です。

冷蔵保存すると、低温障害を起こします。

⇒よって正解です。

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