調理師の過去問
令和2年度10月実施分
栄養学 問20
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問題
調理師試験 令和2年度10月実施分 栄養学 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
脂肪酸に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 短鎖脂肪酸は、バターよりサフラワー油に多く含まれている。
- 不飽和脂肪酸は、大豆油よりラードに多く含まれている。
- 飽和脂肪酸は、炭化水素鎖に二重結合が存在する。
- エイコサペンタエン酸( EPA )は、n−3(ω3 )系脂肪酸である。
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この過去問の解説 (3件)
01
脂肪酸に関する記述で正しいのは4の「エイコサペンタエン酸(EPA)はn-3(ω3)系脂肪酸である」です。脂肪酸には2重結合の不飽和脂肪酸(植物性脂肪)と結合を持たない飽和脂肪酸(動物性脂肪)があります。また不飽和脂肪酸の中に2重結合2個以上あるものは多価不飽和脂肪酸です。
その他の回答選択肢は以下の通りです。
回答1:短鎖脂肪酸は牛乳や乳製品などに含みますが、サフラワー油には多く含まれず間違いです。
回答2:不飽和脂肪酸は植物性脂肪なのでラードの動物性脂肪より大豆油の方が多く含まれるため間違いです。
回答3:飽和脂肪酸は2重結合をもたないために間違いです。
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02
脂質を構成しているのが脂肪酸です。脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。
その不飽和脂肪酸のうち、体内で生成できないので食品から摂取する必要のあるものを「必須脂肪酸(多価不飽和脂肪酸)」といいます。
さらに、必須脂肪酸にはn−3(ω3 )系とn-6(ω6 )系があります。
ω3(オメガ3)系脂肪酸にはシソの実油などに含まれるα―リノレン酸、魚油に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やDHA(ドコサヘキサエン酸)があります。
また、ω6(オメガ6)系脂肪酸には、植物油に含まれるリノレン酸、アラキドン酸などがあります。
各選択肢については、以下のとおりです。
1.短鎖脂肪酸は乳製品以外には含まないので「サフラワー油に多く含まれている」は「誤り」です。
サフラワー油は植物のベニバナから取れる油なので、短鎖脂肪酸は含まれません。
短鎖脂肪酸はヒトの大腸でも作られる、酪酸、プロピオン酸などの酸です。健康に良い働きをするので、乳製品から摂取することが推奨されています。
2.不飽和脂肪酸は、動物性油脂ではなく植物油や魚油に含まれているので「誤り」です。
肉、ラード、バター、卵黄などの動物性脂肪に含まれているのは飽和脂肪酸です。
3.炭化水素鎖に二重結合が存在するのは不飽和脂肪酸なので「誤り」です。
脂肪酸は炭化水素鎖を持ち、分子内に二重結合を持つものは不飽和脂肪酸、持たないものは飽和脂肪酸に分類されます。
4.エイコサペンタエン酸は、n−3(ω3 )系脂肪酸なので「正解」です。
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03
1:脂肪酸は炭素の数の多少によって、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸に分類されます。
短鎖脂肪酸は、炭素の数が6個以下のものをいいます。
3つあり、酢の主成分である「酢酸」、保存料や着色料としても使われる「プロピオン酸」、バターの香りのもとになっている「酪酸」です。
よって、短鎖脂肪酸はバターの方が多く含まれています。
2:不飽和脂肪酸は、植物油や魚油に多く含まれています。
ラードは動物性脂肪で、飽和脂肪酸が多く含まれいています。
大豆油の方が不飽和脂肪酸が多いです。
3:飽和脂肪酸は炭素間に二重結合がありません。
二重結合があるのは、不飽和脂肪酸です。
4:EPAは多価不飽和脂肪酸でn-3系脂肪酸です。あ青い背の魚に多く含まれています。
⇒よって正解です。
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