調理師の過去問
令和2年度10月実施分
食品衛生学 問32
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問題
調理師試験 令和2年度10月実施分 食品衛生学 問32 (訂正依頼・報告はこちら)
化学的消毒法に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 消毒用エタノールは、薄めたものより100%のものの方が消毒力は強い。
- 逆性せっけんは、洗浄力が非常に強い。
- オゾン水による消毒後は、十分にすすぎを行う。
- 次亜塩素酸ナトリウムは、食品添加物に指定されている。
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この過去問の解説 (3件)
01
次亜塩素酸ナトリウムは、次亜塩素酸を主成分とする塩素系殺菌剤で、ノロウイルスの殺菌にも有効です。
次亜塩素酸ナトリウムは水溶液として調理器具類の殺菌・漂白に使われるほか、食品添加物に指定されていて野菜の殺菌に使うことができます。
「大量調理施設衛生管理マニュアル」では、野菜は必要に応じて次亜塩素酸ナトリウム等で殺菌し、流水で十分すすぎ洗いをするよう示しています。
各選択肢については、以下のとおりです。
1.消毒用アルコールは濃度が70~80%くらいで消毒力が高くなるので「誤り」です。
2.逆性石けんは洗浄力がほとんどないので「誤り」です。消毒液で、すぐれた殺菌力を持ちます。
逆性石けんは、通常の石けんが陰イオン性の界面活性剤を持つのに対し、陽イオン性の界面活性剤を持つので「逆性」との名前が付けられています。
3.オゾン水で洗浄した後にすすぎ洗いは不要なので「誤り」です。
オゾン水は強い酸化力を持っており、酸素によって菌を破壊する作用があるので、殺菌剤に用いられます。酸素は無害なため、すすぎ洗いをする必要がありません。
4.食品添加物に指定されているので「正解」です。
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02
化学的消毒法に関する記述で正しいものは4の「次亜塩素酸ナトリウムは食品添加物に指定されている」です。次亜塩素酸ナトリウムは漂白剤や殺菌剤として国内では食品添加物扱いされています。また化学的消毒法には消毒用エタノールや逆性せっけん、オゾン水、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素などが利用され、用途に合わせて利用が可能です。
その他の回答選択肢は以下の通りです。
回答1:消毒用エタノールは一概に100%のものが消毒力が強いと言えず、適正濃度で利用するようになっているため間違いです。
回答2:逆性せっけんは消毒力は強いですが、洗浄力は弱いので間違いです。
回答3:オゾン水は消毒に使用した後、酸素に分解されるため十分なすすぎを行わなくても良いので間違いです。
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03
1:消毒用エタノール(アルコール)は、純アルコールより約70%に薄めたほうが消毒力が強くなります。
手指や器具の消毒に適していますが、対象物の表面が異物で汚染されていたり、水分等がついていると殺菌効果が弱まります。
2:逆性せっけんは、普通のせっけんとは違い、洗浄力はほとんどありませんが、殺菌力が非常に強いです。また、においや刺激性がなく、人に対する毒性はきわめて弱いため、主に手指の消毒薬として使用されています。
3:オゾン水は、カット野菜、調理器具などの殺菌に使用されます。酸化すると酸素と水に戻るため、すすぎは不要です。
4:次亜塩素酸ナトリウムは、殺菌料として食品添加物に指定されています。
野菜(生野菜、刺身のつまなど)や果物の消毒の際には、有効塩素濃度100~200ppmで5~10分間浸し、食品製造用水の流水でよく洗い流します。
⇒よって正解です。
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