調理師の過去問
令和2年度10月実施分
食品衛生学 問35

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

調理師試験 令和2年度10月実施分 食品衛生学 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

HACCPに関する記述について、誤っているものを一つ選びなさい。
  • 食品製造の各工程での管理や記録の保管が重要となる。
  • 実施には、一般的衛生管理プログラムが実施されていることが必要となる。
  • 導入すれば、再度HACCPシステムの検証を行う必要性はない。
  • 実施すれば、最終製品の検査を一つひとつ行わなくても安全性を担保できる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

3が正解です。

HACCP(ハサップ)は、食品の衛生管理にまつわる制度のこと。異物混入や食中毒の危害要因を減らし安全性を確保するのが目的です。

原材料を仕入れてから製品を出荷するまでの各工程において監視・記録をし、重要管理点を見いだして管理していきます。

HACCPを導入する際は「7原則12手順」と呼ばれる運営手順を進め、導入してからも再度HACCPシステムの検証を行う必要があります。

2021年6月からは全ての食品等事業者に対し、このHACCPシステムの導入が義務付けられます。


各選択肢については、以下のとおりです。

1 .設問のとおり、食品製造の各工程で管理や記録を保管する必要があります。よって、解答には選択しません。

2.設問のとおり、HACCPシステムの導入には、食品製造の衛生管理に必要な「一般的衛生管理プログラム」が実施されていることが前提となっています。よって、解答には選択しません。

3.導入後も再度HACCPシステムの検証を行う必要性があるので、設問の内容は正しくありません。よって3を選択するのが正解です。

4.設問のとおりなので、解答には選択しません。

従来の管理法では、最終工程で製品を検査して出荷に不適合な製品を見つけていました。一方、HACCPでは途中の各工程で問題が見つけられるので、最終製品の検査を一つひとつ行わなくても安全性が担保できます。

参考になった数83

02

正解は3です。

HACCP(ハサップ)とは製造工程での重要管理点における衛生管理を徹底し、食品の安全性を確保するための管理手法をいいます。

1:食品製造の各工程で、原材料⇒製品出荷まで各工程ごとに、いつ、どこで、だれが、どのような目的で、どの基準に従い、どんな作業を行ったかを記録し、残しておくことを行います。

2:HACCPを実施するためには、一般的衛生管理プログラムが整備され、実行されていることが必要です。次の10項目からなります。
①施設・設備の衛生管理
②施設・設備・機械器具の保守点検
③ネズミ・昆虫の防除
④使用水の衛生管理
⑤排水および廃棄物の衛生管理
⑥従事者の衛生管理
⑦従事者の衛生教育
⑧食品などの衛生的取り扱い
⑨製品の回収プログラム
⑩試験・検査に用いる設備等の保守管理

3:HACCPシステムは再度検証を行う必要があります。
⇒よって正解です。

4:重要管理点での衛生管理を確実に実行すれば、食品の最終点検を行わなくても、安全性が確保できるという考え方に基づいています。
アメリカのNASAが開発した管理手法です。

参考になった数22

03

正解は3です。

HACCPに関する記述で誤っているものは3の「導入すれば、再度HACCPシステムの検証を行う必要性はない」です。HACCPは1960年代にアメリカ航空宇宙局で安全な宇宙食を作るために考案された管理手法になります。HACCPシステムには7原則があり、その中に検証方法の設定と実施が行われます。この検証方法の設定と実施ではHACCPシステムが有効に活用できているかなどが判定される仕組みです。

その他の回答選択肢は以下の通りです。

回答1:HACCPでは食品製造の各工程での管理や記録の保管が重要ですので正しいです。

回答2:HACCPを実施するにあたり、一般的衛生管理プログラムが実施されていることが必要になり正しいです。

回答4:HACCPが実施されれば、製造工程ごとに安全点検を行うため最終製品の検査は一つ一つ行わなくても安全性を担保できるので正しいです。

参考になった数17