調理師の過去問
令和2年度12月実施分
食品衛生学 問39

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問題

調理師試験 令和2年度12月実施分 食品衛生学 問39 (訂正依頼・報告はこちら)

細菌の増殖条件として、誤っているものを一つ選びなさい。
  • 食品を冷凍することで、死滅せず静菌状態となる。
  • 増殖に必要な3つの要素は、栄養素、水分、温度である。
  • 食品中の水分活性(Aw)が0.60以下になると増殖できないものが多い。
  • 増殖に適する水素イオン濃度(pH)は、酸性である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

1:細菌の増殖を防ぐために、熱処理や低温保存などの温度管理が行われます。食品を冷凍することで死滅することはありません。静菌状態となります。

2:細菌が発育し増殖するためには、水分、適度な温度、栄養素の3つの条件が必要になります。これらは増殖の条件であって、生存の条件ではないため、このうち1つか2つしか満たされなくても細菌の生存は可能です。

3:細菌の増殖に最適な水分活性は0.800~0.999です。0.60以下ではあらゆる細菌は増殖することができません。

4:細菌は中性から弱アルカリ性で増殖しやすいです。真菌(かび)類の中には、かなり強い酸性の環境でも増殖するものもあります。

⇒よって正解です。

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02

正解は「増殖に適する水素イオン濃度(pH)は、酸性である。」です。

選択肢1. 食品を冷凍することで、死滅せず静菌状態となる。

食品を冷凍(-15℃以下)することで細菌の増殖を抑えられますが、死滅せず静菌状態になるので正しいです。

選択肢2. 増殖に必要な3つの要素は、栄養素、水分、温度である。

細菌の増殖に必要な条件には3つの要素である、栄養素や水分、温度であるので正しいです。

選択肢3. 食品中の水分活性(Aw)が0.60以下になると増殖できないものが多い。

細菌の増殖は食品中の水分活性(Aw)が0.60以下になると増殖できないものが多く、通常は0.90以上でないと細菌は増殖できませんので正しいです。また、水分活性とは食品中に含まれる自由水(微生物などが利用できる水分)のことを言います。

選択肢4. 増殖に適する水素イオン濃度(pH)は、酸性である。

細菌の増殖条件として誤っているものは「増殖に適する水素イオン濃度(pH)は酸性である。」です。

細菌の増殖条件では水素イオン濃度(pH)は一般的に中性もしくは弱アルカリ性を好みます。酸性では細菌は増殖できず、死滅する環境です。

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03

正解は4です。

細菌の増殖に適する水素イオン濃度(pH)は、中性からアルカリ性(pH7以上)です。酸性になると増殖が抑制され、pH4以下で増殖ができなくなります。

以下は、問題に出てくるポイントです。


・細菌が増殖するためには、栄養素、水分、温度の三つが必要。

・細菌は食品に含まれる「自由水」を利用して増殖する。

・食品中の水分活性(Aw)が0.60以下になると増殖できないものが多い。

・食品を冷凍すると増殖は抑制できるが、死滅したわけではないので常温に戻すと再び増殖し始める可能性がある。


各選択肢については、以下のとおりです。

1 .記載のとおり、食品を冷凍すると、最近は死滅せず静菌状態となります。

2 .記載のとおり、増殖に必要な3つの要素は、栄養素、水分、温度となっています。

3 .記載のとおり、食品中の水分活性(Aw)が0.60以下になると増殖できないものが多いです。

4 .誤りです。増殖に適する水素イオン濃度(pH)は、酸性ではなく中性からアルカリ性です。

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