調理師の過去問
令和2年度12月実施分
調理理論 問51
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問題
調理師試験 令和2年度12月実施分 調理理論 問51 (訂正依頼・報告はこちら)
いも類の調理性に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- さといもの皮をむくとき手にかゆみを感じたときは、ぬるま湯で洗うとよい。
- さつまいもの加熱調理は、蒸すより電子レンジの方が甘味が強い。
- じゃがいもの煮物や煮込み料理には、粘質のメークイーンが適している。
- やまのいものねばりは、ペクチン質によるものである。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「じゃがいもの煮物や煮込み料理には、粘質のメークイーンが適している。」です。
さといもの皮をむくとき手にかゆみを感じるのは目に見えないシュウ酸カルシウムの小さな針のような形の結晶が皮膚に刺さり痒みを感じるためです。酢水で洗うことでかゆみ成分を分解することができるので誤りです。
さつまいもにはβ-アミラーゼが含まれ保存や加熱中に麦芽糖が増え、甘みを増すので誤りです。
いも類の調理性に関する記述で正しいものは「じゃがいもの煮物や煮込み料理には、粘質のメークイーンが適している。」です。
粘質のじゃがいもであるメークイーンやとうや、デシマなどは煮崩れしにくく、カレーやシチューなどの煮込み料理に適しています。
やまのいものねばりは、粘質物質であるマンナン重合体である多糖とたんぱく質の複合体であるので誤りです。
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02
正解は3です。
メークインは粘質で煮崩れしにくいので、煮物や煮込み料理に適しています。でんぷん質の多い男爵(だんしゃく)いもは煮崩れしやすいので、つぶして使うマッシュポテト、ポテトサラダに適しています。
※以下、調理師試験に出やすい箇所です。
【いも類】
植物の地下茎の一部が肥大したもの。
【じゃがいも】
・芽、緑化した部分に有毒なソラニンやチャコニンが含まれるので、取り除く必要がある
・じゃがいもには消化酵素ポリフェノールオキシダーゼが含まれるため、切った断面が空気に触れる
・男爵(だんしゃく)いも、キタアカリなどは、ほくほくしていて、マッシュポテト、ポテトサラダに適している。メークイン、インカのめざめなどは粘質で煮崩れしにくく、煮物に適している。
【さつまいも】
・ゆっくり加熱することで甘味が強くなる。(消化酵素アミラーゼによってでんぷんが糊化し、麦芽糖に変わるため。)
【さといも】
・皮に、皮膚のかゆみを起こすシュウ酸カルシウムが含まれているので、酢水で洗うとよい。酢(または塩)にはシュウ酸カルシウムの針状結晶を落としやすくする作用がある。
・ぬめりの成分は多糖類のムチレージ、ガラクタン。
・塩水でゆでると、ぬめりが取れやすくなる。
【やまのいも】
・強力なアミラーゼが含まれるので消化が良く、生で食べられる。
・いもの中ではたんぱく質が多い。
【こんにゃくいも】
・こんにゃくの原料。
・主成分は食物繊維のグルコマンナン。
各選択肢については、以下のとおりです。
1 .誤りです。さといもの皮をむくとき手にかゆみを感じたときは、酢水で洗うとよいです。
2 .誤りです。さつまいもの加熱調理は、加熱時間の短い電子レンジより蒸したほうが甘味が強くなります。
3 .正解です。じゃがいもの煮物や煮込み料理には、粘質のメークイーンが適しています。
4 .誤りです。ペクチンは粘り成分ではありません。ペクチンはかんきつ類の皮などに含まれるゲル成分です。
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03
正解は3です。
1:さといものぬめりは、煮るときに調味料の浸透を妨げます。
ぬめりを取るには下処理の段階で、食塩でもむようにするか、塩ゆでした後水洗いをします。
また、さといもを皮ごと酢水につけておくと、手のかゆみを防ぐことができます。
2:さつま芋はゆっくり加熱すると甘みが増します。でんぷん分解酵素のアミラーゼのはたらきによるものだからです。よって蒸し物、石焼きの方が甘みが強くなります。
3:じゃが芋の煮物や炒め物などには、粘質系のメークインが適しています。
じゃが芋は中心部と表面の茹で上がり時間の差をできるだけ短くし、加熱しすぎないようにするために、水から茹でます。
⇒よって正解です。
4:やまのいもの粘りはムチレージによるものです。ムチレージには胃の粘膜を守る働きがあります。
ペクチンは柑橘系、りんごなどに豊富です。
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