調理師の過去問
令和2年度12月実施分
調理理論 問52

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問題

調理師試験 令和2年度12月実施分 調理理論 問52 (訂正依頼・報告はこちら)

きのこ類の調理性に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 干ししいたけは、熱湯で戻すのが最もうま味が強くなる。
  • 生のマッシュルームは、砂糖をまぶすと褐変が抑えられる。
  • 乾燥きくらげを水で戻すと、重量は約3倍になる。
  • 茶わん蒸しの具材に生のまいたけを加えると、卵液は凝固しない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「茶わん蒸しの具材に生のまいたけを加えると、卵液は凝固しない。」です。

選択肢1. 干ししいたけは、熱湯で戻すのが最もうま味が強くなる。

干ししいたけはひたひたの水に20分浸して戻すので誤りです。

選択肢2. 生のマッシュルームは、砂糖をまぶすと褐変が抑えられる。

生のマッシュルームを保存する際に起こる褐変を防ぐためには、包丁の切り口にレモン汁を付けカットし、なるべく手で触らずに保存するので誤りです。

選択肢3. 乾燥きくらげを水で戻すと、重量は約3倍になる。

乾燥きくらげを水で戻すと重量は約7倍になるので誤りです。

選択肢4. 茶わん蒸しの具材に生のまいたけを加えると、卵液は凝固しない。

きのこ類の調理性に関する記述で正しいものは「茶わん蒸しの具材に生の舞茸を加えると卵液は凝固しない。」です。

この現象はきのこに含まれる酵素の働きによるもので、プロテアーゼと呼ばれる成分によって卵のたんぱく質が分解され卵液が凝固しなくなります。

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02

正解は4です。

まいたけには、たんぱく質を分解する酵素プロテアーゼが含まれます。茶碗蒸しは卵に含まれるたんぱく質を加熱によって凝固させる料理なのですが、まいたけにプロテアーゼが含まれるため、茶碗蒸しに生のまいたけを入れると凝固しなくなってしまいます。

どうしても茶碗蒸しにまいたけを入れたい場合は、加熱したまいたけを入れるとよいです。酵素は熱に弱く、まいたけを加熱することでプロテアーゼが失活(酵素のはたらきを失う)するためです

※以下、調理師試験に出やすい箇所です。

【きのこ類の特徴】

・きのこ類の主な旨み成分はグアニル酸

・食物繊維、ビタミンB1・B2、カリウムなどを多く含む。

・約90%が水分で、生のきのこは傷みやすい。

【しいたけ】

ビタミンDに変化するエルゴステロールが豊富。

かさが開かない物は「どんこ」という。

干ししいたけのほうがうま味が強い。(生よりもグアニル酸が凝縮されているため。)

戻す時は低温の水につける。(湯につけるとグアニル酸が出にくくなる。)

戻した汁にもうま味が含まれるので、捨てずに調理に使う。

【マッシュルーム】

じゃがいも、リンゴと同様に褐変しやすい。酢やレモン汁をつけると褐変が抑えられる。

【きくらげ】

ビタミンDが豊富。

水で戻すと約7倍になる。

各選択肢については、以下のとおりです。

1 .誤りです。干ししいたけは、熱湯で戻すとうま味が逃げ、苦味も出やすくなってしまいます。

2 .誤りです。生のマッシュルームは、酵素チロシナーゼによる褐変作用を抑えるため、レモン汁か酢を付けるのが正しいです。

3 .誤りです。乾燥きくらげを水で戻すと重量は約7倍に増えます。

4 .正解です。茶わん蒸しの具材に生のまいたけを加えると卵液は凝固しなくなります。

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03

正解は4です。

1:干ししいたけは、ひたひたの水で戻すと最もうま味が強くなります。

  吸水時間は20分、重量は約5.5倍になります。

2:生のマッシュルームの褐変を防ぐためには、水につける、食塩水や酸性液(レモン汁など)  につけるようにします。褐変を起こすのは、マッシュルームに含まれるポリフェノールが酸素と結びつくためです。食品中の酸素の働きによって酸化が促進されます。

3:乾燥きくらげは、水で戻すと重量は約7倍になります。

4:まいたけには、たんぱく質分解酵素であるプロテアーゼが含まれています。

茶碗蒸しは卵のたんぱく質が加熱されて固まる性質を生かした料理です。

すなわち、まいたけを生のまま茶碗蒸しの具材として入れると、卵液は凝固しません。

まいたけを入れたいときは、下茹でしておくとよいです。

⇒よって正解です。

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