調理師の過去問
令和2年度12月実施分
調理理論 問50

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問題

調理師試験 令和2年度12月実施分 調理理論 問50 (訂正依頼・報告はこちら)

豆類の調理に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 水に浸漬した大豆は、もとの重量の約2倍になる。
  • 小豆は、吸水が速く2時間位の浸漬で飽和状態になる。
  • 黒豆を煮るときは、水煮したのち砂糖を一度に加えるとしわになりにくい。
  • 大豆は、加熱時に酢を用いて酸性にするとやわらかくなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「水に浸漬した大豆は、もとの重量の約2倍になる。」です。

選択肢1. 水に浸漬した大豆は、もとの重量の約2倍になる。

豆類の調理に関する記述で正しいものは「水に浸漬した大豆は、もとの重量の約2倍になる。」です。

乾燥した大豆を水に浸漬した場合、最低5〜6時間必要で完全に吸水するまでに16時間以上かかり、十分に浸漬した大豆はふっくらと膨らみ重量や容積ともに乾燥時の2倍になります。

選択肢2. 小豆は、吸水が速く2時間位の浸漬で飽和状態になる。

小豆の吸水は種皮が硬く、18時間以上の水の浸漬が必要なので誤りです。

選択肢3. 黒豆を煮るときは、水煮したのち砂糖を一度に加えるとしわになりにくい。

黒豆を煮るときは重曹や錆釘などと煮ると黒々とふっくらとしたしわのない黒豆に仕上げられるので誤りです。

選択肢4. 大豆は、加熱時に酢を用いて酸性にするとやわらかくなる。

大豆を加熱する場合は重曹を加えるとやわらかくなるので誤りです。

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02

正解は1です。

1:水に浸漬した大豆は、もとの大豆の約2.3倍の重量になります

一晩水に浸して戻します。

⇒よって正解です。

2:小豆は洗ったらすぐに火をかけて、はじめからゆるやかに加熱して表皮を柔らかくします。

水につける時間が長すぎると、表皮が破れ(胴割れといいます)やすくなるからです。

3:黒豆の戻し方は、かぶるくらいの水に浸して洗った後、熱湯、砂糖、しょうゆ、重曹を入れ、洗った黒豆を入れます。ふたをしてそのまま一晩おいて豆を戻します。

煮るときは、煮汁が常に豆にかぶっていることが、しわを寄せないコツです。煮汁が少なくなったら、熱湯を足すようにして煮ます。

4:大豆は、重曹を加えると重曹のアルカリ性により、表皮の繊維は柔らかくなり、内部の子葉のたんぱく質は膨張し、柔らかくなります。

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03

正解は1です。

水に浸漬した大豆は、もとの重量の2倍強(約2.5倍)になります。

【豆類の調理について】

乾燥した豆は表皮が固いので、そのまま調理しても柔らかくなるまでに時間がかかります。そのため、水に浸漬して吸水・膨潤・軟化させてから調理します。(吸水に要する時間は、豆の種類、温度によっても変わります。)

・大豆は吸水速度が早く、初期の給水量が多いです。吸水時間は5~6時です。いっぽう、小豆(あずき)、ささげは表皮が硬いので大豆に比べると吸水速度が遅いです。

・大豆は組織が硬いので煮えるのに時間がかかりますが、水に重曹や食塩を加えて浸漬させると、早くやわらかく煮えるようになります。これは、アルカリ(重曹)や塩の作用で大豆のたんぱく質が分解され、軟化しやすくなるためです。

小豆は吸水に18時間以上かかります。ただし、小豆は水に長時間つけると表皮が破れる「銅割れ(銅切れ)」が起こりやすくなるので、水に浸漬せずすぐ火にかけて加熱します。

赤飯には小豆ではなくささげを使います。(理由は、小豆に起こりやすい「銅割れ(銅切れ)」が武士の切腹を連想させるためで、縁起をかついでささげを使う、とも言われます。)

各選択肢については、以下のとおりです。

1 .正解です。水に浸漬した大豆は、もとの重量の2倍くらいになります。

2 .誤りです。小豆は吸水が遅く、18時間以上の浸漬が必要です。

3 .誤りです。黒豆を煮るときは、水煮をせず初めから水に砂糖、しょうゆなどを加えて煮ます。砂糖は一度に全量を加えず、数回に分けて加えていきます。黒豆がしわになるのを防ぐには、常に豆が調味液にひたるようにして煮ることが大切です。

4 .誤りです。大豆は、加熱時に重曹を用いてアルカリ性にするとやわらかくなります。

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