調理師の過去問
令和3年度10月実施分
食品衛生学 問29

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

調理師試験 令和3年度10月実施分 食品衛生学 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

食品の鮮度が悪くなった状態の鑑別に関する記述について、誤っているものを一つ選びなさい。
  • 肉類は、水素イオン濃度(pH)が高くなる。
  • 鶏卵は、割ったときに卵黄と卵白が広がる。
  • 魚類は、揮発性塩基窒素量が低下する。
  • 牛乳は、加熱すると固まる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は、3です。

1.肉類の鮮度が低下すると、水素イオン濃度は高くなります。

2.鶏卵は、割ったときに卵黄と卵白が広がります。

  鮮度が低下すると、炭酸ガスが散失し、

  濃厚卵白のタンパク質の粘度性が低下すするため、

  水っぽい状態になって広がります。

3.魚類は、揮発性塩基窒素量が増加する。

  揮発性塩基窒素量は、魚類の腐敗の指標に用います。

  魚の鮮度が悪くなると、揮発性塩基窒素量は増加します。

4.鮮度の低い牛乳は、加熱すると固まりやすくなります。

参考になった数153

02

正解は(3) 「魚類は揮発性塩基窒素量が低下する。」は正しくありません。誤っているものを選ぶ問題なので(3)が正解となります。

「揮発性塩基窒素量」は魚の鮮度の指標です。腐敗が進行するほど揮発性塩基窒素量が増加します。揮発性塩基窒素とはアンモニア、トリメチルアミンなどのことで、腐敗臭の原因となります。

各選択肢については、以下のとおりです。

1 .× 設問のとおり、肉類は鮮度が悪くなると水素イオン濃度(pH)が高くなります。水素イオン濃度(pH)が中性からアルカリ性の状態で細菌が増殖しやすくなります。(pHは酸性よりアルカリ性のほうが高くなります。)

2 .× 設問のとおり、鶏卵は鮮度が悪くなると割ったときに卵黄と卵白が広がります。新鮮な卵白は粘度が高いので盛り上がっていますが、時間が経過すると濃厚卵白が水様化して粘度が低下するので卵黄と卵白が広がるようになります。

3 .○ 設問の内容と逆で、魚類は鮮度が悪くなると揮発性塩基窒素量が増加します。

4 .× 設問のとおり、鮮度の悪い牛乳は加熱したときに固まりができやすくなります。

参考になった数34

03

正解は3です。

1 .肉類は、鮮度が悪くなると水素イオン濃度(pH)が高くなります。

 食品衛生法に基づく厚労省の告示では、pHが6.0以下と定められています。

 

2 .鶏卵は、鮮度が悪くなると卵白のたんぱく質粘度が低下するため、割ったときに卵黄と卵白が広がります。鮮度のいいものは卵黄及び卵白は盛り上がります。

3 .魚類は、鮮度が悪くなると揮発性塩基窒素量が増加するため誤りです。そのためこの問いの正答です。

 アンモニアやトリメチルアミンなど揮発性塩基窒素の量は、魚介類の腐敗の指標となります。

 

4 .牛乳は、鮮度が悪くなると加熱の際腐敗臭を伴い固まり、分離が起こります。

参考になった数31