調理師の過去問
令和4年度
公衆衛生学 問10
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
調理師試験 令和4年度 公衆衛生学 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
感染症と感染経路との組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。
- コレラ ―――――――― 空気感染
- インフルエンザ ―――― 飛沫感染
- エイズ ―――――――― 経口感染
- 麻しん ―――――――― 接触感染
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
公衆衛生学の疾病予防では感染症は病原体が人体に入ることで引き起こされる疾病です。
しかし、感染症は必ずしも発病するわけではなく、健康状態や環境状況により変化します。
感染症は3つの発生要因である①感染源、②感染経路、③感受性がそろった場合に引き起こされる疾病です。
感染症は人から人へ直接もしくは間接的に感染し、主な病原体にはウイルスやクラミジア、リケッチア、細菌、スピロヘータ、原虫などになります。
コレラの病原体は細菌に属し、間接伝播の経口感染経路で人体に入ることで引き起こされる感染症です。
経口感染経路とは汚染された食物や飲料水、もしくは汚染された食器や血液製剤などで感染します。
インフルエンザの病原体はウイルスに属し、直接伝播の飛沫や直接感染経路で人体に侵入して引き起こされる感染症です。
飛沫感染経路とは人間によるくしゃみや咳などにより、気管から人体に侵入して感染します。
直接感染経路は感染源に直接接触することで引き起こされる感染症です。
主に人の手やドアノブ、つり革などを介して感染源に触れることで手にウイルスが付着した状態で口や鼻、目などの粘膜を触り感染します。
エイズの病原体はウイルスに属し、直接伝播の直接感染経路で引き起こされる感染症です。
直接感染経路とは感染源に直接接触することで感染します。
主な感染経路は性行為や血液、母乳などです。
麻しんの病原体はウイルスに属し、直接と間接伝播の両方の感染経路を持ち、接触や飛沫、空気感染で引き起こされる感染症です。
複数の感染経路を持つ麻しんは人から人へ感染が伝播するため、感染力が非常に強く、免疫を持たない人は、ほぼ確実に発症すると言われています。
感染症の発生と感染経路は、お互いに関わり合い、まん延する3つの条件が、すべてそろったときに引き起こされます。
そのため、感染症の予防対策には3つの条件である要因を取り除くことが重要です。
参考になった数85
この解説の修正を提案する
02
「感染経路」とは、感染源から感染していない人や物に病原体(ウイルスや細菌)が侵入する経路のことです。
感染症によって感染経路が異なりますが、感染症がどんな病気か特徴を知っていれば感染経路も覚えやすいと思います。代表的な感染症と感染経路の組み合わせについては類似問題が出やすいので、組み合わせを覚えておくとよいでしょう。
コレラは、コレラ菌の経口感染によって起こる感染症なので、空気感染は間違いです。
経口感染は飲食によって病原体が消化器に侵入・感染することです。コレラは、コレラ菌に汚染された食品や水を摂取することで小腸に感染し、嘔吐、下痢などの症状を引き起こす感染症です。
インフルエンザは主に飛沫感染と接触感染によってインフルエンザウイルスが体内に侵入・感染することで起こるので、正解です。
インフルエンザは、くしゃみや咳によってウイルスを含んだ飛沫を吸い込んだり(飛沫感染)、ウイルスの付着したドアノブなどを触った手で顔を触ったりして(接触感染)、鼻や目、のどなどの粘膜にウイルスが感染することで発症にいたります。
エイズ(AIDS=後天性免疫不全症候群)は、HIVに接触感染することで感染しますが経口感染からは感染しないので間違いです。
エイズは、性的接触、または、母子感染、輸血や注射などにより血液や体液を介してウイルスに接触しない限りは、感染しないとされています。
麻しんは、主に空気感染、飛沫感染によって麻しんウイルスに感染することで起こります。(ただし、非常に感染力が強く、接触感染で起こらないとも言い切れません。)
発症すると、高熱、発疹、口腔内の斑点状の発疹などの症状を引き起こします。
インフルエンザは、咳やくしゃみ(飛沫感染)で感染することがよく知られているので、比較的解きやすい問題かと思います。結核、梅毒、腸管出血性大腸菌感染症などよく知られている感染症の特徴にも目を通しておくと良いでしょう。
参考になった数30
この解説の修正を提案する
03
感染経路には空気感染、飛沫感染、接触感染、母子感染、経皮感染があります。
接触感染にはさらに経口感染、粘膜感染、性行為感染も含まれます。
×
コレラは汚染された飲食物の摂取により感染(経口感染)します。
国内でのコレラの報告は、ほとんど海外での感染によるものです。
潜伏期間は感染して数時間から5日間で、軽度の下痢または嘔吐が起こります。
発熱や腹痛は見られないことが多く、無症状の場合も少なくありません。
従ってこれらは経口感染であり、答えは×です。
〇
インフルエンザは咳やくしゃみを介して感染する飛沫感染です。
よってこちらの答えは〇です。
×
エイズは後天性免疫不全症候群と言います。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染することでかかります。
エイズの主な感染経路は、性行為に感染、血液を介した感染、母子感染の3つです。
従って×です。
×
麻疹ウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、人から人へ感染し、その感染力は非常に強いといわれています。
同時に別の病気にかからなければ、7~10日後に回復します。
感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染のため答えは×です。
感染経路は複数あります。
それぞれの感染経路の概要をつかみ理解しましょう。
参考になった数16
この解説の修正を提案する
前の問題(問9)へ
令和4年度問題一覧
次の問題(問1)へ