調理師の過去問
令和4年度
食文化概論 問2
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問題
調理師試験 令和4年度 食文化概論 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
日本の精進料理に関する記述について、誤っているものを一つ選びなさい。
- 鎌倉時代に宋の禅宗の僧の簡素な日常生活から形成された。
- 料理は大皿盛りで、各自取り回して食べる。
- 寺院の檀家(だんか)制度を通して一般庶民に広まり、日常の食生活に取り入れられた。
- 豆腐や野菜などの植物性の材料のみを用いて作られる料理である。
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この過去問の解説 (3件)
01
精進料理は仏教の戒に基づき調理された料理で、肉や魚、卵などの動物性の食材やニラやニンニク、ネギなどの植物性の食材も使うことも禁止されています。
鎌倉時代に宋の禅宗の僧の簡素な日常生活から形成されます。
精進料理は鎌倉時代の禅僧栄西と道元が留学した宋から学んだ禅僧を日本へ伝えたのを機に始まります。
精進料理は食べ物を口に入れたら箸を置いて、音を立てずに食べるのが基本です。
寺院の檀家(だんか)制度を通して一般庶民に広まり、日常の食生活に取り入れられます。
※檀家制度とは葬祭供養を独占的に行う条件を結んだ寺と檀家の関係のことです。
豆腐や野菜などの植物性の材料のみを用いて作られる料理です。
精進料理は動物性の食材の使用を禁止しています。
精進料理を食べるときは、正座をして器を両手で扱い、食べ終わったら器に湯やお茶を入れて最後のお米も無駄にしないようにします。
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02
精進料理とは、野菜や豆腐など植物性の食材のみで作った料理のことです。
「精進」とは仏教用語で、もともとは修行僧のための食事でした。
〇
精進料理は戒律を守る修行僧の料理のことです。
×
精進料理の基本は「一汁三菜」です。
御飯に汁物、煮物、あえ物、香の物を組み合わせるため飯椀、汁椀、平椀、壺椀、高月の5種類の器を用います。
大皿ではありません。
〇
精進料理は仏教の伝来により伝わりました。
修行僧に必須の食事で調理法です。
〇
精進料理は動物性の素材は使わず、においの強い野菜も使いません。
精進料理はただの野菜料理ではありません。
菜食ですが、味は比較的しっかりしているといわれており現在の和食に大きな影響を与えています。
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03
正解は、「鎌倉時代に宋の禅宗の僧の簡素な日常生活から形成された。」です。
正解です。
精進料理は、鎌倉時代に宋の禅宗の僧の簡素な日常生活から形成されました。
調理することを含めた全ての日常生活が修行の本質であり、ここから生まれたのが精進料理とされています。(永平寺流)
精進料理では、「五味五色五法五行」を重んじています。
したがって、上記の選択肢は誤りなので正しいです。
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五味:甘い、辛い、苦い、酸っぱい、塩っ辛い
五色:赤、白、黄、緑、黒
五法:焼く、煮る、揚げる、蒸す、生
五行:木(もく)、火(か)、土(ど)、金(こん)、水(すい)
正解です。
精進料理の配膳の基本は、「一汁五菜」です。
内容は、白米、汁物、煮物、漬物、炒め物が中心に構成されています。
釈迦の教えでは「必要な分だけ食べる」というのがあり、また殺生を控えるという点からも、品数を増やすのは好ましくないとされています。
上記の点を踏まえ、「一汁三菜」にすることも可能です。
したがって、上記の選択肢は誤りなので正しいです。
不正解です。
精進料理は仏教の教えにより生まれた、修行僧の修行のひとつとして取り入れられていました。
殺生を禁じていたため、肉類を食べることを一切禁じていました。
そのため菜食が中心の食事となりましたが、味付けは薄味ではなくしっかりとした味付けでした。
これは、身体を資本とする庶民や武士に配慮したものと言われています。
したがって、上記の選択肢は正解なので誤りです。
不正解です。
精進料理は動物性の食材を使わず、植物性の食材のみで作られています。
代表的な食材は「豆類」です。
肉や魚を使うことができないので、豆類はタンパク質が摂取できる食材として重宝されています。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
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〈調味料〉
・味噌 ・醤油
〈加工品〉
・豆腐 ・湯葉 ・油あげ
・厚揚げ ・高野豆腐 ・がんもどき
・納豆
精進料理は、日本料理と深い結びつきがあります。
現代では健康ブームの影響もあり、精進料理が注目されています。
野菜中心の料理なので、低カロリーで健康的なのが注目されてる要因と考えられます。
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