調理師の過去問
令和5年度
調理理論 問5

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問題

調理師試験 令和5年度 調理理論 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

混ぜる調理操作に関する記述について、誤っているものを一つ選びなさい。
  • 卵白の攪拌による泡立ちは、たんぱく質の表面変性によるものである。
  • 薄力粉を用いたスポンジケーキの生地は、撹拌するほど粘りが増す。
  • マヨネーズは、卵白中のレシチンによる乳化作用により作られる。
  • バターを攪拌すると、空気を抱き込みクリーミーになる。

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この過去問の解説 (2件)

01

誤っているものを選択する問題なので

マヨネーズは、卵白中のレシチンによる乳化作用により作られる。

が正解となります。

 

誤っている部分は「卵白」です。

 

マヨネーズは、酢、油、卵黄などで作られていますが、酢と油だけだと分離してしまいます。

卵黄に含まれるレシチンに乳化作用があるので、酢、油、卵黄を混ぜ合わせることでマヨネーズを作ることができます。

 

レシチン「卵黄」に含まれていることを覚えておきましょう。それぞれの選択肢については、以下で解説していきます。

選択肢1. 卵白の攪拌による泡立ちは、たんぱく質の表面変性によるものである。

説明文のとおり、卵白の攪拌(かくはん)による泡立ちは、たんぱく質の表面変性によるものです。

 

卵白が泡立つのは、たんぱく質が激しく撹拌されることによって変性を起こし、薄い膜状になって空気を包み込んで気泡を作るからです。

選択肢2. 薄力粉を用いたスポンジケーキの生地は、撹拌するほど粘りが増す。

説明文のとおり、薄力粉を用いたスポンジケーキの生地は、撹拌するほど粘りが増します。

 

薄力粉などの小麦粉に含まれるたんぱく質の「グルテン」は攪拌するほど増える性質があります。また、グルテンが増えると生地は粘りが増します。

 

ちなみに、生地のグルテンが多いとスポンジケーキを焼いた時に膨らまなくなるため、低くて硬いスポンジになってしまいます。

 

スポンジケーキをふわふわに焼き上げるためには、グルテンの少ない薄力粉を使い、生地を攪拌しすぎないようにすることが大切です。

選択肢3. マヨネーズは、卵白中のレシチンによる乳化作用により作られる。

説明文が正しくないので、こちらを選ぶのが正解です。正しくは「マヨネーズは、卵黄中のレシチンによる乳化作用により作られる。」となります。

選択肢4. バターを攪拌すると、空気を抱き込みクリーミーになる。

説明文のとおり、バターを攪拌すると、空気を抱き込みクリーミーになります。

 

これは、バターに「クリーミング性」という特性があるためです。

 

クリーミング性とは、固形の油脂が気泡を抱き込む性質のことです。

 

バターが気泡を抱き込むことで、生地を焼いた時に気泡がふくらんで、お菓子がふんわりと焼き上がります。

まとめ

小麦粉、卵、油脂の特性を生かした調理操作をしっかりおさえておきましょう。

 

レシチンが含まれている場所は「卵白」と「卵黄」を覚え間違えないようにしたいです。

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02

正解は「マヨネーズは、卵白中のレシチンによる乳化作用により作られる。」です。

選択肢1. 卵白の攪拌による泡立ちは、たんぱく質の表面変性によるものである。

不正解です。

 

卵白を攪拌することにより、たんぱく質が空気と結びつき、泡立ちます。

この過程で、たんぱく質の表面が変性し、泡が安定します。
 

 

したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。

選択肢2. 薄力粉を用いたスポンジケーキの生地は、撹拌するほど粘りが増す。

不正解です。

 

薄力粉に水分が加わると、グルテンが形成されて粘りが増します。

撹拌を続けることで、粘りがより強くなります。
 

 

したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。

選択肢3. マヨネーズは、卵白中のレシチンによる乳化作用により作られる。

正解です。

 

マヨネーズは、卵黄と油を撹拌して作られます。卵白ではありません。

卵黄に含まれるレシチンが油と水を乳化させ、安定したエマルションを形成します。
 

したがって、上記の選択肢は誤りなので正解です。

選択肢4. バターを攪拌すると、空気を抱き込みクリーミーになる。

不正解です。

 

バターを攪拌すると、空気を抱き込みクリーミーになります。

これを、クリーミング性と言います。

 

したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。

まとめ

各調理操作や材料の性質を理解し、それに基づいて選択肢を検討すると良いでしょう。

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