調理師 過去問
令和5年度
問56 (調理理論 問16)
問題文
肉の軟化と加熱に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
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問題
調理師試験 令和5年度 問56(調理理論 問16) (訂正依頼・報告はこちら)
肉の軟化と加熱に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 筋線維を切らないようにして加熱すると、軟らかくなる。
- ワインを加えて加熱すると、固くなる。
- 砂糖を加えて加熱すると、軟らかくなる。
- 重曹を加えて加熱すると、固くなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「砂糖を加えて加熱すると、軟らかくなる。」です。
肉は筋繊維の束でできており、加熱すると筋繊維が収縮するために肉が硬くなります。硬くなるのを防ぐため、砂糖や酒、しょうが汁のように筋繊維をほぐす作用を持つ食品を用います。
▼各選択肢の正誤については、以下のとおりです。
× 筋線維を
切らないようにして加熱すると、軟らかくなる。→切って× ワインを加えて加熱すると、
固くなる。→柔らかくなる。○砂糖を加えて加熱すると、軟らかくなる。
× 重曹を加えて加熱すると、
固くなる。→柔らかくなる。では、それぞれについて解説していきます。
誤りです。筋線維を切ってから加熱すると軟らかくなります。
筋繊維は加熱すると収縮して硬くなります。そこで、加熱する前に「筋切り」をしたり肉を叩いたりして筋繊維を切っておきます。すると、筋繊維が収縮しなくなり、加熱しても硬くなるのを防ぐことができます。
誤りです。ワインを加えて加熱すると肉が柔らかくなります。
ワインが肉の筋繊維をほぐし、ほぐれた筋繊維のすき間に水分が行き渡るので、ワインを加えて加熱すると肉が柔らかくジューシーになります。
正解です。砂糖を加えて加熱すると、軟らかくなります。
砂糖には保水性があり、筋繊維のすき間に水分を呼び込みます。そのため、砂糖を加えて加熱すると肉が柔らかくジューシーになります。
誤りです。重曹を加えて加熱すると肉は柔らかくなります。
重曹は筋繊維をほぐす作用があります。そのため、重曹を加えて加熱すると筋繊維が収縮するのを防ぎ、肉が柔らかくなります。
肉の軟化と加熱に関しては同じような問題が出題されやすいので、肉を柔らかく調理する調味料や方法は覚えておきましょう。
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02
肉が固くなる理由には、
①加熱することでタンパク質が変化する
②水分がとぶことでパサパサする
③筋線維があるため
という理由がある中で、調理でやわらかくする方法を確認していきましょう。
誤った選択の為、不正解です。
肉が固く感じる要因に筋線維があります。お肉を叩いたり筋切りを丁寧にしたりして、お肉の線維をほぐすことで、柔らかくすることができます。
誤った選択の為、不正解です。
ワインは、乳酸や酒石酸、リンゴ酸、コハク酸などの有機酸が多く含まれています。これら酸がpHを下げることで肉の保水性がアップし、水分がとぶのを防ぐことでやわらかくなります。
正しい選択の為、正解です。
砂糖の浸透圧で旨味のもとである肉汁が流れ出しにくくなり、しっとりとやわらかく、ジューシーな仕上がりになります。
誤った選択の為、不正解です。
重曹は、肉のたんぱく質を分解して柔らかくしてくれます。
様々な料理に使われるお肉。下処理として、肉の線維をやわらかくしたり、水分を飛ばさない工夫をするなどして、よりおいしく調理することができるようになります。
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03
正解は「砂糖を加えて加熱すると、軟らかくなる。」です。
不正解です。
加熱前に、筋繊維を切ったり(筋切り)や叩くことにより、
加熱による筋の収縮を防ぐことができます。
これにより、加熱しても肉が固くなることを防ぎます。
不正解です。
ワインに含まれるアルコールや酸が肉のpHを低下させる効果があります。
これにより、肉のタンパク質が分解促進され、
また肉の保水性が向上します。
そのため、加熱しても肉を軟らかく仕上げることができます。
正解です。
砂糖は水と結びつきやすい性質を持ちます。
肉に砂糖を揉み込むことで、保水性が増し、
軟らかく仕上げることができます。
不正解です。
重曹に含まれる炭酸水素ナトリウムが、タンパク質を分解します。
肉の筋繊維が緩み、保水性が増すため、軟らかく仕上げることができます。
現場での調理の中で、下ごしらえとして行ったこともあるかと思います。
様々な方法がありますが、料理によって適切な方法を選択することが大切です。
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