調理師 過去問
令和6年度
問38 (食品衛生学 問13)
問題文
アルコール消毒に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
調理師試験 令和6年度 問38(食品衛生学 問13) (訂正依頼・報告はこちら)
アルコール消毒に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 食品に直接吹きつけて使用することはできない。
- 100%よりも70%に薄めた溶液のほうが消毒力は強い。
- 対象物の表面が濡れていても殺菌効果に影響はない。
- ノロウイルスに対して殺菌効果がある。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
この問題は 「アルコール消毒に関する正しい記述を選ぶ」 ものです。それぞれの問題に対して最も適切な行動や効果を理解することが大切です。
食品添加物として認可されたアルコール製剤であれば、食品に直接噴霧して使用することができます。一般的なエタノール製剤は、調理器具や手指の消毒に使われます。
エタノールは100%ではなく、70%前後の濃度が最も殺菌効果が高いです。水を含むことで細胞膜への浸透性が高まり、効果が向上します。
表面が濡れていると、アルコール濃度が薄まり消毒効果が低下します。汚れがある場合も、あらかじめ拭き取ることが重要です。
アルコールはノロウイルスにはほとんど効果がないです。ノロウイルス対策には「次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)」が推奨されます。
アルコールの使用方法について、学ぶことが大切です。特にノロウイルス対策、濃度等の問いに対して正しい知識を持つことが重要です。
参考になった数20
この解説の修正を提案する
02
正解は、「100%よりも70%に薄めた溶液のほうが消毒力は強い。」です。
各選択肢については、以下のとおりです。
誤りです。
食品添加物アルコールは、食品に直接ふりかけて使用できます。
正解です。
100%のエタノールには、細菌・消毒力がないです。
誤りです。
濡れたままだと薄まってしまい、消毒効果が低下してしまいます。
誤りです。
ノロウイルスは、アルコール消毒には効きません。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
03
正解は 「100%よりも70%に薄めた溶液のほうが消毒力は強い。」 です。
過去にも繰り返し出題されている問題です。
アルコールは日常生活やお仕事で利用する機会があるので、すでにご存じという方も多いでしょう。アルコールは100%だとすぐ揮発してしまうので消毒効果が得られません。逆にアルコール度が低くても消毒力は弱すぎます。100%を少し薄めた70%程度の溶液が消毒力が最も強いのです。
では、各選択肢をみていきましょう。
誤りです。アルコールは食品に直接吹き付けて使用できます。
具体的には、防腐を目的として、固形食品の表面にアルコールを直接吹き付けて使用します。
ただし、使用量が多いと食品の味が変わってしまうので注意しながら使用する必要があります。
そのとおり、アルコールは100%よりも70%に薄めた溶液のほうが消毒力は強いです。
厚生労働省が配布している「大量調理施設衛生管理マニュアル」でも「器具等の洗浄・殺菌マニュアル」の項目には
作業開始前に70%アルコール噴霧又はこれと同等の効果を有する方法で殺菌を行う。
と記載があります。
参照:厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」標準作業書(器具等の洗浄・殺菌マニュアル)
誤りです。対象物の表面が濡れていると、水分でアルコールが薄まるため殺菌効果は低下してしまいます。
アルコールは、対象物に水分や汚れが残っていると効果が発揮できないので、洗浄・乾燥させた後にアルコール消毒をおこないます。
誤りです。アルコール消毒はノロウイルスに対しては殺菌効果が発揮できません。
そのため、ノロウイルスはアルコールではなく加熱か塩素系消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)による消毒を行う必要があります。
アルコールは、ウイルスの表面の膜(エンベローブ)を破壊して活性化できなくすることで殺菌します。
エンベローブのあるウイルスはアルコールで殺菌できますが、ノロウイルスはエンベローブを持たないのでアルコールをかけても殺菌効果は期待できません。
消毒の方法(アルコール、次亜塩素酸ナトリウム、逆性石けん、紫外線など)は繰り返し出題されているので、過去問題をしっかり解いておくことをおすすめします。
参考になった数2
この解説の修正を提案する
前の問題(問37)へ
令和6年度 問題一覧
次の問題(問39)へ