技術士の過去問
平成30年度(2018年)
適性科目 問34

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

技術士 第一次試験 平成30年度(2018年) 適性科目 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

さまざまな工学系学協会が会員や学協会自身の倫理性向上を目指し、倫理綱領や倫理規程等を制定している。それらを踏まえた次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  • 技術者は、倫理綱領や倫理規程等に抵触する可能性がある場合、即時、無条件に情報を公開しなければならない。
  • 技術者は、知識や技能の水準を向上させるとともに資質の向上を図るために、組織内のみならず、積極的に組織外の学協会などが主催する講習会などに参加するよう努めることが望ましい。
  • 技術者は、法や規制がない場合でも、公衆に対する危険を察知したならば、それに対応する責務がある。
  • 技術者は、自らが所属する組織において、倫理にかかわる問題を自由に話し合い、行動できる組織文化の醸成に努める。
  • 技術者に必要な資質能力には、専門的学識能力だけでなく、倫理的行動をとるために必要な能力も含まれる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (4件)

01

倫理綱領、倫理規定に関する正誤問題です。

1.不適切です
即時、無条件ではなく、利害関係者との協議を踏まえたうえで情報を公開するべきです。


2.適切です
知識や技能の水準と資質を向上するためには、組織外の情報も入手する必要があります。

3.適切です
公衆に対する安全、健康等の利益(公益)が最優先であり、法や規制だけにとらわれてはいけません。

4.適切です
倫理にかかわる問題を自由に意見交換することが重要です。

5.適切です
技術者に必要な資質には専門的学識能力と同様に倫理的行動とる能力も含まれています。

したがって、1が正解です

参考になった数16

02

様々な倫理要領や倫理規定に関する正誤問題です。

1.不適切です
倫理はあくまで規定であり、必ずしも法的な制約を受けるわけではないことから、誤りです。

2.適切です
技術者は、常に自らの資質の向上を図る必要があることから、正しい記述です。

3.適切です
技術者は公益を最優先に考える責任があることから、それに対応する責務があり、正しい記述です。

4.適切です
技術者倫理は社会や技術に合わせて変化することから、組織で常に考えていく必要があり、正しい記述です。

5.適切です
技術者は、技術力の向上だけでなく、技術者としての責任を果たすため、倫理的な行動をとる能力も必要とされますので、正しい記述です。

よって、1が正解です。

参考になった数5

03

<正解>1

[解説]

倫理綱領や倫理規程等に関する問題です。

各選択肢の記述内容の正誤は、以下のとおりです。

1.不適切な記述です。

倫理綱領や倫理規程等に抵触する可能性がある場合、

情報を公開するか否かの検討をする必要はありますが、

即時、無条件に情報を公開することが

求められているわけではありません。

よって、不適切な記述です。

2.適切な記述です。

技術者は、知識や技能の水準を向上させるとともに

資質の向上を図ることが求められています。

そのためには、組織内に限らず、組織外の学協会が主催する講習会などに

参加することも望ましいことと考えられます。

よって、適切な記述です。

3.適切な記述です。

技術者は、公益を最優先に考える責任があることから、

法や規制がない場合であっても、公衆に対する危険を察知したならば、

それに対応することが求められます。

また、技術士倫理綱領においても

「技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮する。」

とされています。

よって、適切な記述です。

4.適切な記述です。

技術者は、倫理性を向上させることが求められているため、

自らが所属する組織において、倫理にかかわる問題を自由に話し合い、

行動できる組織文化の醸成に努める必要があります。

よって、適切な記述です。

5.適切な記述です。

技術者に必要な資質能力には、

専門的学識能力はもちろんのこと、

倫理的行動をとるために必要な能力も含まれます。

よって、適切な記述です。

したがって、不適切な記述は1となり、1が正解となります。

参考になった数4

04

倫理要領や倫理規定に関する正誤問題です。

1.不適切です。
倫理は規定であり、制約でないことから必ずしも情報を公開する必要はありません。


2.適切です。
技術者は、自らの業務における技術が十分に備わっていたとしても、日々資質の向上を図る必要があります。それが組織外の講習等であっても問題ありません。

3.適切です。
技術者は公共の安全、環境の保全、その他公益に害がないよう努める必要があります。

4.適切です。
技術者倫理は社会や技術の進歩に合わせて常に変化することから、組織内で倫理の共有を頻繁に行う必要があります。

5.適切です。
技術者は、専門的な学識能力がある分、様々な場で活躍します。しかしながらそれだけ業務数やネットワークも広くなっていきますので、技術だけでなく倫理感も必要になります。

よって、正解は1です。

参考になった数2