調理師の過去問
平成26年度
食品学 問33

正解は（4）です。

（1）誤りです。保健機能食品とは、健康食品のうち安全性や有用性の基準を満たした食品のことで、保険機能や栄養機能を表示することができるものをいいます。「特定保健用食品」と「栄養機能食品」に分けられています。問題の特別用途食品は乳児、幼児、妊産婦、病者の特別な用途に適すると認められた食品です。

（2）誤りです。保健機能食品は健康増進法だけではなく、食品衛生法の2つによって規定されています。

（3）誤りです。特定保健用食品とは、食品がもつ特定の用途を表示することができるもので、病者の食事療法には関係していません。問題は病者の食事療法に関係するのは、特別用途食品です。特定保健用食品と条件付き特定保健用食品には、許可マークがあり販売時にはこれをつけることができます。

（4）正解です。特定保健用食品は「疾病リスク低減表示」ができます。これは、食品の成分の効果が医学的に認められた場合です。現在はカルシウムが骨粗鬆症、葉酸が神経管閉鎖障害の子供が生まれるリスクを低減する可能性があるとして表示が認められています。

正解は ４ です。

保健機能食品の説明のために、まず「特別用途食品」の説明をします。

・特別用途食品
健康増進法と食品衛生法によって表示基準が規定されています。その表示には、内閣総理大臣の許可が必要です。また、その許可権限は消費者庁長官に委任されています。

特別用途食品は５つに分類でされています。
ー病者用食品
ー妊産婦、授乳婦用粉乳
ー乳児用調整粉乳
ーえん下困難者用食品
ー「保健機能食品」

・保健機能食品
その食品を摂取することで、健康の増進維持に役立つもの。
保健機能食品のは「特定保健用食品」と「栄養機能食品」に分けられます。

ー特定保健用食品（個別許可型）
その摂取によって、特定の保健効果が期待できることを表示することができる食品です。
また、内閣総理大臣によって個別に承認されます。
ー栄養機能食品（規格基準型）
国の定めた基準、規格に適合すれし、栄養機能食品表示をすることで名乗ることができます。

正解は④です。

①保健機能食品は「特定保健用食品（トクホ）」と「栄養機能食品」の２つに分類されています。

「特別用途食品」は内閣総理大臣の許可が必要で、管轄は消費者庁です。許可は消費者庁長官に委ねられています。
特別用途食品には分類があります。
（１）病者用食品
＊低たんぱく質食品ーたんぱく質摂取制限を必要とする疾患に適する
＊アレルゲン除去食品ー特定の食物アレルギーの場合に適する
＊無乳糖食品ー乳糖不耐症又はガラクトース血症に適する
＊総合栄養食品ー食事として摂取すべき栄養素をバランスよく配合した総合栄養食品
＊個別評価型ー特定の疾患に適する（個別に科学的評価を行う）
（２）乳児用調製粉乳ー母乳代替食品としての用に適する
（３）妊産婦、授乳婦用粉乳ー妊産婦、授乳婦の用に適する
（４）えん下困難者用食品ーえん下困難者の用に適する
（５）特定保健用食品

保健機能食品制度（厚生労働省）より抜粋
・特定保健用食品
身体の生理学的機能や生物学的活動に影響を与える保健機能成分を含み、食生活において特定の保健の目的で摂取するものに対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品である。
・栄養機能食品
身体の健全な成長、発達、健康の維持に必要な栄養成分（ミネラル・ビタミン等）の補給・補完を目的としたもので、高齢化や食生活の乱れ等により、通常の食生活を行うことが難しく、１日に必要な栄養成分を摂取できない場合等に、栄養成分の補給・補完の目的で摂取する食品である。

②保健機能食品は、食品衛生法と栄養改善法の２つの法律で規定されています。

③特定保健用食品は、食品が持つ特定の用途を記載できますが、病者の食事療法などについての記載は行えません。病者の食事療法など特別な用途が記載できるのは特別用途食品です。

④食品の成分の疾病リスク低減効果が、医学的・栄養学的に確立されている場合、疾病リスク低減表示を認める特定保健用食品があります。