調理師の過去問
平成27年度
食品衛生学 問43

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問題

調理師試験 平成27年度 食品衛生学 問43 (訂正依頼・報告はこちら)

消毒薬に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 逆性せっけん(陽イオン界面活性剤)は、普通のせっけんと混合して使用することで殺菌効果が高まる。
  • 次亜塩素酸ナトリウムは、腐食作用がないので、金属器具の消毒に適している。
  • アルコールは、濃度100%のものが強い殺菌効果をもつといわれている。
  • オゾン水は、残留性が少ないので、調理器具などの殺菌に利用されている。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は4です。

誤り部分の正解を記載します。

①逆性せっけんは、「普通のせっけんで洗浄後に使用する」ことで殺菌効果が高まる。

・ただし普通のせっけんで洗浄時、すすぎが十分でないと逆性せっけんの効果は十分に発揮されません。残った普通のせっけんで逆性せっけんが中和されてしまうためです。

②次亜塩素酸ナトリウムは、「金属腐食性が強いので、金属製品の消毒には適さない」。

③アルコールは、濃度「70%」のものが強い殺菌効果を持つといわれている。

・アルコール(主に使用されているのはエタノール)は40%から殺菌能力が強くなり始めますが、70%がピークで、それ以上の濃度では40%あたりの殺菌能力と差がないと言われています。


※オゾン水について説明を加えておきます。
・次亜塩素酸ナトリウム以上の殺菌効果が期待できるほどの強力な殺菌効果があります。
・金属腐食作用もないため、調理器具や施設全体の殺菌剤として使用することが出来ます。
・主な食中毒菌からノロウイルスに至るまで、オゾン水洗浄で殺菌することが可能です。
・反応後は酸素に戻るため残留の心配がありません。

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02

消毒薬に関する記述については以下の通りです。

1.逆性せっけん(陽イオン界面活性剤)は、普通のせっけんと混合して使用することで殺菌効果が高まる。(× 弱まる)
  逆性せっけんは洗浄力はありませんが、殺菌力のあるせっけんです。普通のせっけん(陰イオン)と混ぜると、せっけんの洗浄力も逆性石鹸の殺菌力もどちらも減少してしまいます。

2.次亜塩素酸ナトリウムは、腐食作用がない(× ある)ので、金属器具の消毒に適している(× いない)。
  次亜塩素酸ナトリウムには、酸化作用、漂白作用、殺菌作用がありますが、金属や繊維を腐食させる作用もあるので注意が必要です。

3.アルコールは、濃度100%(× 70%)のものが強い殺菌効果をもつといわれている。
  消毒用エタノールの濃度は、70%程度で最も強い殺菌力を発揮しますが、90%以上になると殺菌効果が弱くなるという報告もあります。

4.オゾン水は、残留性が少ないので、調理器具などの殺菌に利用されている。 〇
  オゾン水には強い殺菌力があり、殺菌、除菌、脱色などの用途で使われます。数十分で酸素と水に戻るので、残留性のない殺菌水として利用されています。

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03

正解は4です。

1.逆性石鹸は陽イオン海面活性剤、普通の石鹸は陰イオン界面活性剤なので、一緒に使うと打ち消しあって効果が弱まります。
普通の石鹸は汚れを落とし、逆性石鹸は殺菌効果があるので、併用したい場合は、まず石鹸で汚れを洗い流した後で逆性石鹸を使うとよい。

2.アルミや銅製品は腐食させます。
食器や調理器具、生野菜・果実類などの除菌に使われます。

3.アルコールは濃度70%で最も殺菌効果が高まります。

4.正解です。
調理器具の他に、食材に使われることもあります。

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04

正解は「4」です。

1…逆性石鹸は、石鹸等で綺麗に汚れを落とした後に単独で使う事により、殺菌効果が高まります。
  また、逆石鹸自体は洗浄能力は低いです。

2…次亜塩素酸ナトリウムは、金属を腐食させる作用があるので、ふきん・スポンジ・まな板などの漂白・殺菌などに使われます。

3…エタノールは、濃度100%よりも70%の方が殺菌能力が高いです。これは、細胞膜への浸透率が異なる為だといわれています。

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