調理師の過去問
平成29年度
調理理論 問47

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問題

調理師試験 平成29年度 調理理論 問47 (訂正依頼・報告はこちら)

野菜類の調理に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • カルシウムの損失率は、1%の食塩水で煮ると多くなる。
  • 葉物野菜は、ゆでる調理より炒める調理の方がビタミンCの損失は多い。
  • きゅうりを切ると、ビタミンC抗酸化酵素が活性化し、ビタミンCの破壊を防ぐ。
  • わらび、えんどうをゆでる時、重そうを入れると繊維がかたくなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . カルシウムの損失率は、1%の食塩水で煮ると多くなる。
が正解です。

食塩を加えない場合よりも、食塩を加えた水でゆでたり煮たりした方が、カルシウムやカリウムなどミネラルの流出率は高くなります。

(2)× きゅうりに含まれる「アスコルビン酸酸化酵素(アスコルビナーゼとも呼ばれる)」が、ビタミンCを酸化型に変換させますが、これはビタミンCの破壊を防いでいるわけではありません。
また「きゅうりに含まれる酵素はビタミンCを破壊する」と言われてきましたが、実際にはビタミンCを破壊することもありません。
一時的に酸化型のビタミンCに変換させるだけで、ビタミンCの効力は変わらないとされています。
きゅうりを切っても、ビタミンCを破壊する作用も破壊を防ぐ作用も起こらない、と言えます。

(3)× わらび、えんどうをゆでる時に重曹を入れると、繊維が軟化して柔らかく仕上がります。

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02

(1)記述の通り。食塩を入れずに茹でるよりも食塩を入れたときの方がカルシウムの損失は多くなります。

(2)誤り。ビタミンⅭは水溶性のビタミンなので、炒めるよりも茹でる方が損失は多くなります。

主な脂溶性ビタミンはビタミンA、ビタミンⅮ、ビタミンE、などです。

(3)誤り。きゅうりに含まれるアスコルビン酸酸化酵素は、「還元型ビタミンⅭ」を体に影響が無い「酸化型ビタミンⅭ」に変えてしまうことから、
「ビタミンⅭを壊してしまう酵素」と、考えられていました。
ですが実際には、酸化型ビタミンⅭは、体内で還元型ビタミンⅭに戻る事が、近年の研究で分かったことから、酵素によるビタミンⅭの破壊も、減少も、破壊を防ぐこともないということになります。

(4)誤り。木の灰や重曹などはアルカリ性です、

アルカリ性物質には繊維を柔らかくして、アクの成分を溶け出しやすくする効果があります。
したがって繊維は硬くなりません。

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03

正解は 1 . カルシウムの損失率は、1%の食塩水で煮ると多くなる、です。しかし、1~2%の食塩水で煮ると、ナトリウムとクロロフィルが結びついて、色よく仕上がります。

2 . 葉物野菜は、ゆでる調理より炒める調理の方がビタミンCの損失は多いは誤りです。ビタミンcは水に溶ける性質があるので、茹でた方がビタミンcの損失は多いです。

3 . きゅうりを切るとビタミンC抗酸化酵素が活性化し、ビタミンCの破壊を防ぐ、は誤りです。きゅうりに含まれているアスコルビン酸酸化酵素はビタミンcを破壊する酵素と言われており、ビタミンcの破壊を防ぐするのは誤りです。

4 . わらび、えんどうをゆでる時、重そうを入れると繊維がかたくなる、は誤りです。重曹のアルカリ成分が繊維に働きかけ、繊維を柔らかくします。同時にアクを抜きます。

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