調理師の過去問
令和2年度12月実施分
食品衛生学 問35

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問題

調理師試験 令和2年度12月実施分 食品衛生学 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

食品や器具の殺菌消毒に関する記載について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 煮沸消毒は、沸騰したお湯に食器などを3分間つけて加熱する方法である。
  • 紫外線殺菌は、物質透過性があることから包装した食品に用いられる。
  • 低温殺菌は、63~65℃で30分以上加熱する殺菌法だが、耐熱性菌や芽胞は死滅しない。
  • 放射線殺菌は、我が国では香辛料の殺菌に使用されている。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「低温殺菌は、63~65℃で30分以上加熱する殺菌法だが、耐熱性菌や芽胞は死滅しない。」です。

選択肢1. 煮沸消毒は、沸騰したお湯に食器などを3分間つけて加熱する方法である。

煮沸消毒は沸騰水(100℃)で5分以上煮沸する必要があるので誤りです。

選択肢2. 紫外線殺菌は、物質透過性があることから包装した食品に用いられる。

紫外線殺菌は太陽光線中の紫外線、もしくは人工的な紫外線を利用し調理室内の空気や水、まな板表面の殺菌などに用いられているので誤りです。

選択肢3. 低温殺菌は、63~65℃で30分以上加熱する殺菌法だが、耐熱性菌や芽胞は死滅しない。

食品や器具の殺菌消毒に関する記載で正しいものは「低温殺菌は、63℃〜65℃で30分以上加熱する殺菌法だが、耐熱性菌や芽胞は死滅しない。」です。

低温殺菌は栄養型の病原菌を全て殺菌(牛乳の殺菌)することはできますが、耐熱性菌や芽胞は死滅させることができません。

低温殺菌は主に醸造や発酵工業、乳業など広く利用されています。

選択肢4. 放射線殺菌は、我が国では香辛料の殺菌に使用されている。

放射線殺菌は日本では食品の殺菌には認められておらず、じゃがいもの発芽防止に限り利用が認められているので誤りです。

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02

正解は3です。

1:煮沸消毒は、沸騰状態(100℃)の湯の中で、5分間以上煮る方法です。

ふきん、スポンジ、タオル、はし等の消毒に適しています。

2:紫外線殺菌は、殺菌灯を包丁、まな板などに照射する方法で、太陽光線よりも強い殺菌効果が得られます。

3:低温殺菌法は、63~65℃で30分加熱する殺菌法です。牛乳、清涼飲料水など高温にすると、風味や味、栄養成分が変わってしまう食品の殺菌に用います。

耐熱性菌や芽胞は死滅しません。

⇒よって正解です。

4:放射線殺菌は、放射線(ガンマ線)を照射して殺菌する方法です。

放射線は表面だけでなく、内部まで透過して殺菌します。プラスチック容器などの殺菌に利用されます。食品への利用は、じゃが芋の発芽防止目的に限って認められています。

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03

正解は3です。

低温殺菌は、63~65℃で30分以上加熱する殺菌法です。主に牛乳の殺菌に用いられ、低温殺菌牛乳はパスチャライズド牛乳とも呼ばれます。耐熱性を持つ菌や芽胞は残るため、消費期限が短めです。

ちなみに、牛乳の殺菌法には高温殺菌(72~75℃以上で15秒以上加熱)や超高温殺菌(120~130℃で2秒間加熱)もあります。

物理的な(加熱による)殺菌・消毒法

熱湯消毒:80 ℃の熱湯を10分間以上、85℃の熱湯は 1 分間以上さらす。調理器具など。

煮沸消毒:100℃で5分以上煮る。ふきん

加圧加熱殺菌法:120 ℃で 4 分間以上加熱。レトルト食品、瓶詰めなど

回答選択肢は以下の通りです。

1 .誤りです。煮沸消毒は、沸騰したお湯に食器などを5分間つけて加熱する方法です。

2 .誤りです。紫外線殺菌は、まな板や包丁の保管庫など調理器具の殺菌に用いられます。

3 .正解です。低温殺菌は、63~65℃で30分以上加熱する殺菌法で、耐熱性菌や芽胞は死滅しません。

4 .誤りです。放射線殺菌は殺菌や発芽防止に効果があり、我が国ではじゃがいものみに使用することが許可されています。包装後の食品の殺虫、殺菌に効果があり、海外では食品の殺菌に用いられています。

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