調理師の過去問
令和2年度12月実施分
調理理論 問45
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問題
調理師試験 令和2年度12月実施分 調理理論 問45 (訂正依頼・報告はこちら)
鶏卵の特性と調理例の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。
- 卵黄の乳化性 ―― ハンバーグステーキ
- 卵白の乳化性 ―― メレンゲ
- 卵黄の起泡性 ―― マヨネーズ
- 卵白の起泡性 ―― エンゼルケーキ
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は4です。
1:ハンバーグステーキを作る時には、卵を「つなぎ」として使います。これは、卵白の凝固性から発生する保水性を利用したものです。
2:メレンゲは卵白の起泡性を利用したものです。
3:マヨネーズは、卵黄の乳化性を利用したものです。
マヨネーズをつくる場合、卵黄に含まれるレシチンと呼ばれる脂質が、乳化剤の役割をします。
4:エンゼルケーキは、卵白の起泡性を利用したものです。
卵白の泡立ちは、たんぱく質が激しい攪拌により、一種の変化を起こし、きわめて薄い膜状になって空気を包み込む現象です。
エンゼルケーキは、この泡に包まれた空気の熱膨張を利用して膨らませたものです。
⇒よって正解です。
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02
正解は4です。
エンゼルケーキ(スポンジケーキの一種)は、卵白の起泡性を活かして膨らませたものです。
卵は、起泡性、乳化性、熱凝固性、粘着性があり、これらの性質を活かしてさまざまな調理に用いられます。
【起泡性】
起泡性とは、泡立つ性質のこと。卵白は水分とたんぱく質で構成され、激しく攪拌(かくはん)すると空気に触れたたんぱく質が変性して、空気を含んだ泡が生まれます。泡は安定性があってつぶれないので、卵白の起泡性を活かしてメレンゲ、スポンジケーキ、フリッターの衣などが作られます。
【乳化性】
乳化性とは、水と油脂の粒子がどちらかに入り混じる「乳化」を持つ性質のことです。乳化によって、本来は混ざることのない油脂と水を混ぜ合わせることが可能となります。卵黄に含まれるレシチンに乳化性があり、卵黄の乳化性を活かしてマヨネーズやアイスクリームが作られます。
【熱凝固性】
熱凝固性とは、加熱することによって凝固する性質のことです。全卵は65℃くらい、卵白は62~85℃、卵黄は約65~70℃で凝固します。
【粘着性】
粘着性とは、食品と食品をくっつける性質のことです。ほかの食品に混ぜてつなぎや衣の役割をします。卵とじ、ハンバーグ、天ぷらの衣などがその一例です。
各選択肢については、以下のとおりです。
1 .誤りです。ハンバーグステーキは卵の粘着性を利用します。
2 .誤りです。メレンゲは卵白の起泡性を利用します。
3 .誤りです。マヨネーズは卵黄の乳化性を利用します。
4 .正解です。エンゼルケーキはスポンジケーキの中央に穴のある、シフォンケーキのような洋菓子で、卵白の起泡性を利用して作られます。
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03
正解は「卵白の起泡性 ―― エンゼルケーキ」です。
卵黄の乳化性とハンバーグステーキの組み合わせとしては誤りです。しかしハンバーグを作る場合、卵黄をつなぎとして使い、卵黄の乳化性を利用しています。(乳化性とは油と水が繋がる働きのことをいます。)
卵白の乳化性とメレンゲの組み合わせは誤りで、正しくは卵白の起泡性になります。
卵黄の起泡性とマヨネーズの組み合わせは誤りで、正しくは卵の乳化性を活用して作られた食品です。
鶏卵の特性と調理例の組み合わせで正しいものは「卵白の起泡性とエンゼルケーキ」です。
卵白は起泡性があり泡立ち易く、エンゼルケーキのようなふんわりしたスポンジケーキに仕上げることができます。
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