調理師の過去問
令和2年度12月実施分
調理理論 問48

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問題

調理師試験 令和2年度12月実施分 調理理論 問48 (訂正依頼・報告はこちら)

たんぱく質の性質に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • たんぱく質に酸を加えると、凝固しにくくなる。
  • しめさばは、たんぱく質を酵素により変性させたものである。
  • 大豆は、5%前後の砂糖溶液に浸漬して吸水させると、やわらかくなりやすい。
  • ポーチドエッグは、食塩と食酢を加えると、凝固しやすい。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「ポーチドエッグは、食塩と食酢を加えると、凝固しやすい。」です。

選択肢1. たんぱく質に酸を加えると、凝固しにくくなる。

たんぱく質に酢を加えると凝固しやすくなるので誤りです。

選択肢2. しめさばは、たんぱく質を酵素により変性させたものである。

しめさばは、たんぱく質を酢で凝固させる調理方法なので誤りです。

選択肢3. 大豆は、5%前後の砂糖溶液に浸漬して吸水させると、やわらかくなりやすい。

大豆はうすい食塩水に浸すことでやわらかくなり易いので誤りです。

選択肢4. ポーチドエッグは、食塩と食酢を加えると、凝固しやすい。

たんぱく質の性質に関する記述で正しいものは「ポーチドエッグは食塩と食酢を加えると、凝固しやすい。」です。

ポーチドエッグは沸騰したお湯に少量の食塩や食酢を加え作ります。固まらせるために入れた食塩と食酢で調理時間を圧倒的に短くすることができる調理方法です。

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02

正解は4です。

1:たんぱく質は酸によって凝固する性質があります。これを酸凝固といい、この作用を利用して魚の酢じめなどを作ります。

2:しめさばは、たんぱく質の酸凝固の作用を利用してつくるものです。

たんぱく質を酸(食酢)により変性させたものです。

3:豆類に含まれるたんぱく質は、アルカリ性によって変化します。

この性質を利用して、大豆や小豆を煮るときに、重曹を加えて柔らかくします。

4:たんぱく質は、熱や酸により凝固し、中の水分や肉汁が溶け出しにくくなります。

この作用をたんぱく質の熱凝固作用といいます。

この作用を利用して、ポーチドエッグを作るときに、水中に塩や酢を加えておくと、ポーチドエッグが固まりやすくなります。

⇒よって正解です。

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03

正解は4です。

たんぱく質に食塩や食酢を加えて加熱すると、凝固が進みます。(ポーチドエッグは湯の中に卵を落として半熟状態にする卵料理)

たんぱく質は変化(変性)しやすい性質があり、熱、酸やアルカリ、圧力などが加わわると、たんぱく質の構造が変わったり溶解しやすくなったりします。

動物性食品…加熱によって凝固する。酢、食塩をを加えると凝固が進む。

小麦粉…水を加えてこねると変性したたんぱく質「グルテン」ができる。

牛乳…酸を加えると凝固する。

大豆・小豆…アルカリを加えるとたんぱく質の変性によってやわらかくなる、

各選択肢については、以下のとおりです。

1 .誤りです。たんぱく質に酸を加えると凝固しやすくなります。

2 .誤りです。しめさばは、たんぱく質を食酢によって凝固させたものです。

3 .誤りです。大豆はアルカリ液(重曹を溶かした水)に浸漬すると、たんぱく質が変性(溶解)して、早くやわらかく煮えるようになります。

4 .正解です。卵に含まれるたんぱく質は、食塩と食酢を加えることで凝固しやすくなります。

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