調理師の過去問
令和4年度
公衆衛生学 問3

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問題

調理師試験 令和4年度 公衆衛生学 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

労働安全衛生法に基づく労働者の健康管理の対象として、正しいものを一つ選びなさい。
  • 労働時間の上限
  • 18歳未満の深夜業務への就業制限
  • ストレスチェックの実施(従業員50人以上の事業場)
  • 女性の産前・産後休業

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この過去問の解説 (3件)

01

「ストレスチェックの実施」といえば「労働安全衛生法」と覚えておけば迷うことはありません。冒頭に「労働安全衛生法に基づく労働者の健康管理の対象」とあることに着目しましょう。あとの3つは「労働基準法」で定めている施策です。では一つずつ問題を見ていきましょう。

選択肢1. 労働時間の上限

「労働時間の上限」を定めているのは、労働安全衛生法ではなく労働基準法なので間違いです。

労働時間の上限は、原則として1日8時間、1週間40時間までと定められています。

選択肢2. 18歳未満の深夜業務への就業制限

「18歳未満の深夜業務への就業制限」を定めているのは、労働安全衛生法ではなく労働基準法なので間違いです。

原則として、満18歳未満の年少者は午後10時から午前5時の間に働くことが禁じられています。 

選択肢3. ストレスチェックの実施(従業員50人以上の事業場)

「ストレスチェックの実施」は労働安全衛生法で定められている施策なので正解です。

労働安全衛生法では職場の健康管理義務付けており、事業者に対して

・年1回の定期健康診断

ストレスチェックの実施(従業員50人以上の事業場)

・職場の快適な環境づくり

・過重労働の防止(時間外・休日労働の削減)

を実施することを義務付けています。

2015年から、職場のメンタルヘルス対策としてストレスチェックの実施が義務化されました。

選択肢4. 女性の産前・産後休業

「女性の産前・産後休業」を定めているのは、労働安全衛生法ではなく労働基準法なので間違いです。

女性は、出産予定日の産前6週間、産後8週間において休暇を取得することができます。

まとめ

労働安全衛生法と労働基準法は名前が似ていてまぎらわしく、互いに関連の深い法律ですが、調理師試験対策としては「ストレスチェックの実施」「年1回の定期検診の実施」が労働安全衛生法の健康管理に関係していると覚えておくとよいでしょう。

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02

正解は、「ストレスチェックの実施(従業員50人以上の事業所)」です。

選択肢1. 労働時間の上限

不正解です。

労働時間の上限を定めているのは、「労働基準法です。

労働時間の上限は労働基準法第32条で1週間40時間1日8時間と決まっています。

残業時間の上限は正確には定められていませんが、1か月に45時間年間360時間までです。

選択肢2. 18歳未満の深夜業務への就業制限

不正解です。

18歳未満の深夜業務への就業制限を定めているのは、「労働基準法」です。

原則として18歳未満の年少者に対して深夜労働をさせることはできません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

深夜労働:午後10時から午前5時までの労働のこと

選択肢3. ストレスチェックの実施(従業員50人以上の事業場)

正解です。

ストレスチェックの実施は「労働安全衛生法」で定められている施策で、従業員が50人以上いる事業所で毎年1回義務付けられています。

実施事項は下記の通りです。

ストレスチェックの実施

・年に一回の定期健康診断

・職場の快適な環境づくり

・過重労働の防止

選択肢4. 女性の産前・産後休業

不正解です。

女性の産前・産後休業を定めているのは、「労働基準法」です。

出産予定日6週間前、産後8週間は就業することができません。

産後6週間を経過した後、医師が支障ないと認めたは業務に就かせることができます。

ただし産後6週間経過していない場合、請求があっても休ませなければいけません

まとめ

労働者の安全と健康に関連する事項、法律名は把握しておきましょう。

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03

労働安全衛生法は職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的としています。

この問題は内容の正しい選択肢を選びなさい、という問題です。

選択肢1. 労働時間の上限

×

労働時間は労働基準法第32条で1週間40時間、1日8時間と決まっています。

法律では1日あたりの残業時間の上限は定められていませんが、1か月に45時間、年間360時間が残業時間の上限です。

労働時間の上限は労働基準法で定められており、設問における法律は労働安全衛生法のためこちらの答えは×です。

選択肢2. 18歳未満の深夜業務への就業制限

× 18歳未満の年少者を雇う場合、労働時間について特別な保護規定が存在します。

18歳未満の年少者は、肉体的にも未熟であり時間外労働により健康や成長が阻害させる恐れがあります。

深夜労働とは午後10時から午前5時までの労働のことをいい、18歳未満の年少者の場合、深夜労働は心身ともに有害であることから、原則として18歳未満の年少者に対して深夜労働をさせることはできません。

このことを定めた法律は労働安全衛生法ではなく労働基準法です。

従ってこちらの選択肢は×です。

選択肢3. ストレスチェックの実施(従業員50人以上の事業場)

「労働安全衛生法」という法律が改正され、労働者が50人以上いる事業所で毎年1回義務付けられた制度です。

定期的に自らのストレスの状況についてチェックと気づきを促し、メンタルヘルスの不調によるリスクを低減させ、検査結果を分析します。

職場の環境改善につなげることによって、労働者のメンタルヘルスの不調を整えます。

こちらは労働安全衛生法にまつわる基準のため、答えは〇です。

選択肢4. 女性の産前・産後休業

×

産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)(いずれも女性が請求した場合に限る)、産後は8週間女性を就業させることはできません。

産後については、6週間を経過した後は労働者本人が請求し、医師が支障ないと認めた業務に就かせることは差し支えありません。

ただし、産後6週間は当該女性の請求があるか否かにかかわらず、また事業の正常な運営が阻害されても休ませなければいけません。なお、出産日当日は産前休業に含まれます。

こちらの法律は労働基準法に規定されていて、労働安全衛生法に関する記述ではありません。従って答えは×です。

まとめ

労働安全衛生法は職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的としているのに対して、労働基準法は労働条件に関する最低基準を定めています。

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