調理師の過去問
令和4年度
食品衛生学 問3
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問題
調理師試験 令和4年度 食品衛生学 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
ふぐ毒に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- ベロ毒素である。
- 加熱により無毒化される。
- 中毒症状は、激しい下痢である。
- 卵巣や肝臓に蓄積している。
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この過去問の解説 (3件)
01
ふぐ毒は動物性の自然毒食中毒で、体内に有毒成分を持ち内臓や卵巣、肝臓に蓄積されています。
ふぐ毒の特徴は身(肉)に毒は含まれておらず、猛毒で熱にも強いです。
症状は食後30分~5時間程度で発症して口唇のしびれや手足麻痺、呼吸困難など、発症時間が短いほど、致死率が高くなります。
ベロ毒素は主に食肉や一般食品が原因で引き起り、腸管出血性大腸菌とも言われ、赤痢菌が産生するベロ毒素で激しい腹痛や水様性の下痢、血便を起こします。
食中毒菌の中では最小で、潜伏期間は4~9日間程度で発症して1~2日間後に出血性下痢を起こします。
乳幼児や高齢者が感染すると腎臓障害を引き起こし、場合によっては死亡することもあります。
ふぐ毒は熱に強いので、加熱によって無毒化されません。
ふぐ毒の中毒症状は口唇のしびれや手足麻痺、嘔吐、呼吸困難です。
ふぐ毒の成分はテトロドトキシンで、主に内蔵の卵巣や肝臓に蓄積されています。
ふぐ毒は猛毒で熱や酸にも強く、水にさらしても無毒化することはありません。
ふぐ毒の成分であるテトロドトキシは神経や筋肉など身体に麻痺を引き起こします。
最も一般的な通常の調理では毒は分解されません。
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02
食用できる種類のフグは筋肉に毒が含まれていないので、適切に処理したものなら安心して食べられます。しかし、卵巣、肝臓などの有毒部位を食べると食中毒に至ります。
フグ毒は、自然毒食中毒の代表的なものといえるので、フグの有毒部位は確実に覚えておきましょう。
フグに含まれる毒のテトロドトキシンは「毒素」ではないので、間違いです。
ベロ毒素は腸管出血性大腸菌が産生する毒素です。そのほか、食中毒を起こす毒素を産生するものには、黄色ブドウ球菌、セレウス菌、ボツリヌス菌があります。
フグ毒のテトロドトキシンは熱に強く、加熱しても無毒化されないので、間違いです。
フグ毒のテトロドトキシンは神経と筋肉の麻痺を起こすのが特徴で、激しい下痢は起こさないので間違いです。
テトロドトキシンは猛毒で、食中毒の致死率は非常に高くなっています。中毒を起こすと、唇や手足のしびれ、筋肉の麻痺、呼吸困難などがみられるようになります。
正解です。フグの毒は卵巣や肝臓などの内臓に蓄積しています。
自然毒食中毒については類似する問題が出やすいので、少なくともフグのようによく知られている自然毒の毒成分、有毒部位などはおさえておきましょう。
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03
ふぐは猛毒があることから、ふぐ取扱責任者の免許を持った者にしか調理することができません。
×
ふぐ毒はベロ毒素でなくテトロドトキシンという物質です。従って×です。
×
テトロドトキシンは猛毒です。
青酸カリの500から1000倍の毒性があり、耐熱性のある毒のため加熱調理だけで無毒化されることはありません。
×
ふぐ毒の中毒症状は激しい下痢ではなく、しびれにはじまり激しいおう吐、最終的に呼吸困難から意識消失後、ひどい時には死に至ります。
〇
ふぐ毒の多くは卵巣、肝臓などに含まれます。
内臓は絶対に食べてはいけません。
ふぐの調理は専門的な技術と知識を持った調理師にしかできません。
ふぐ毒による食中毒は、食べてから死に至るまでの時間が非常に早く4から6時間です。
非常に危険ですので素人の調理は絶対にやめましょう。
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