調理師の過去問
令和5年度
栄養学 問6

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問題

調理師試験 令和5年度 栄養学 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

肥満に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 肥満は、過体重の状態である。
  • 内臓脂肪型肥満は、中高年の男性に多い。
  • 皮下脂肪型肥満は、生活習慣病のリスクを高める。
  • 成人後の肥満は、食事療法の効果が上がりにくい。

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この過去問の解説 (3件)

01

内臓脂肪型肥満は、中高年の男性に多い。」を選ぶのが正解となります。

 

体脂肪には「内臓脂肪」と「皮下脂肪」があり、男性は男性ホルモンの影響で中年期以降に内臓脂肪がつきやすくなります。女性は皮下脂肪のほうがつきやすくなっています。

 

内臓脂肪が過剰に増えると、血圧、血糖値、中性脂肪が増え、高血圧、糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病のリスクを高めてしまいます。

 

肥満の定義、肥満の種類、生活習慣病との関係を把握しておきましょう。

選択肢1. 肥満は、過体重の状態である。

過体重で正しいと思ってしまいがちですが、肥満の定義としては、体重が重いだけでは正しくありません。

 

正しくは、

 

脂肪が過剰に蓄積していて、かつ、BMI(体格指数)が25以上になっていること

 

です。(日本肥満学会による肥満の定義)

 

BMIは 体重(kg)÷身長(m)の2乗 のことなので、過体重は誤りです。

選択肢2. 内臓脂肪型肥満は、中高年の男性に多い。

正解です。内臓脂肪型肥満は、中高年の男性に多いです。

 

内臓脂肪型肥満は、内臓の周りに脂肪が蓄積するタイプの肥満です。特に腸の周りにつきやすく、腹囲が大きくなるのが特徴です。

 

内臓脂肪は男性ホルモンの分泌に影響を受けており、若い時はホルモンの分泌量が多いので内臓脂肪がつきにくくなっています。

 

しかし、加齢とともに男性ホルモンの分泌量が減ってくるので中高年になると内臓脂肪が蓄積しやすくなるのです。

選択肢3. 皮下脂肪型肥満は、生活習慣病のリスクを高める。

「皮下脂肪型肥満」が誤りです。生活習慣病のリスクを高めるのは内臓脂肪型肥満のほうです。

 

内臓脂肪からは血圧や血糖値などを上昇させる物質が分泌されるため、内臓脂肪が増えると高血圧、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化といった生活習慣病のリスクも高まります。

選択肢4. 成人後の肥満は、食事療法の効果が上がりにくい。

誤りです。成人後の肥満は食べ過ぎや運動不足といった生活習慣の乱れが原因になっているため、食事療法によって食事の量をコントロールすれば、肥満を改善することができます。

まとめ

肥満とは、脂肪が過剰に蓄積され、かつBMIが25以上の状態のことです。

 

また、成人後の肥満は生活習慣が原因になっていることが多く、食事療法は肥満の改善に効果があります。

 

皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満があり、内臓脂肪型肥満は中高年の男性に多い、生活習慣病のリスクを高める、といった特徴があります。

 

肥満については同じような問題が出やすくなっているので、特徴を覚えておきましょう。

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02

健康づくりにおいて肥満の予防は重要な位置づけにあります。肥満の予防には、食生活の見直しと併せて継続的に運動を取り入れることにより、さらに効果が期待できます。それぞれの選択肢を読み解き、肥満に対する知識を増やしていきましょう。

選択肢1. 肥満は、過体重の状態である。

誤っている洗濯の為、不正解です。

 

「肥満」とは、体重が多いだけではなく、体脂肪が過剰に蓄積した状態を言います。

選択肢2. 内臓脂肪型肥満は、中高年の男性に多い。

正しい選択の為、正解です。

 

筋肉の内側の腹腔内に脂肪が多く蓄積する「内臓脂肪型肥満(リンゴ型肥満)」は中高年の男性に多く、糖尿病、高血圧、脂質代謝異常などを発症する確率が高くなります。

選択肢3. 皮下脂肪型肥満は、生活習慣病のリスクを高める。

誤っている選択の為、不正解です。

 

腰まわりや太ももなど下半身を中心に皮下脂肪が多く溜まっているものの内臓脂肪は少ない「皮下脂肪型肥満(洋ナシ型肥満)」の人は、こうした症状はあまりみられません。

選択肢4. 成人後の肥満は、食事療法の効果が上がりにくい。

誤っている選択の為、不正解です。

 

肥満の治療には、食事療法と運動療法が重要であり、2つあわせて行うと、年齢に関わらず効果的です。

まとめ

肥満とは、体重過剰であること、体脂肪が過剰な状態にあります。食生活の変化や便利な道具の普及により運動習慣が減ったことで現代、リスクを負う人が増えています。予防法を改めて確認しておきましょう。

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03

正解は「内臓脂肪型肥満は、中高年の男性に多い。」です。

選択肢1. 肥満は、過体重の状態である。

不正解です。

 

肥満は、過体重の状態であり、体重が健康的な範囲を超える状態を指します。

肥満の定義としては、脂肪が過剰に蓄積していて、かつBMI(体格指数)が25以上になっていることを指します。

 

BMI = 体重kg ÷ (身長m)2
 

 

したがって、上記の選択肢は誤りです。

選択肢2. 内臓脂肪型肥満は、中高年の男性に多い。

正解です。

 


内臓脂肪型肥満は、主に中高年の男性に見られます。

 

内臓脂肪型肥満は、内臓周囲に脂肪が蓄積するタイプの肥満であり、代謝症候群や心血管疾患などのリスクを高めます。
 

 

したがって、上記の選択肢は正しいです。

選択肢3. 皮下脂肪型肥満は、生活習慣病のリスクを高める。

不正解です。

 

生活習慣病のリスクを高めるのは皮下脂肪肥満ではなく内臓脂肪型肥満です。

 

*皮下脂肪型肥満は、体脂肪が主に皮下組織に蓄積するタイプの肥満です。

この肥満タイプは、代謝症候群や心血管疾患などの健康リスクを増加させる可能性があります。

 

*内臓脂肪型肥満は、体脂肪が主に内臓周囲に蓄積するタイプの肥満です。

内臓脂肪は、血管や内臓器官に近接しているため、脂肪から遊離する脂肪酸が直接血液中に放出され、メタボリックシンドローム、心血管疾患、糖尿病などの疾患の発症リスクを増加させる可能性があります。


 

したがって、上記の選択肢は誤りです。

選択肢4. 成人後の肥満は、食事療法の効果が上がりにくい。

不正解です。


成人後の肥満でも、適切な食事療法や運動によって改善することができます。

食事療法は、体重管理や健康管理のために重要な役割を果たします。

 

 

したがって、上記の選択肢は誤りです。

まとめ

皮下脂肪型と内臓脂肪型の違いやそれぞれの健康リスクを理解しましょう。

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