調理師の過去問 令和5年度 栄養学 問8
この過去問の解説 (2件)
正解は「幼児期は、間食によって総エネルギーの30~40%を補給することが望ましい。」です。
正解です。
幼児期における間食の割合は、総エネルギーの5〜10%程度が望ましいとされています。
間食は栄養補給の機会であり、健康な食習慣を形成するために大切ですが、過度に摂取すると主食や副食からの栄養バランスが崩れる可能性があります。
したがって、上記の選択肢は誤りなので正しいです。
不正解です。
学童期は成長が緩やかになり、個々の食事の好みや習慣が形成される時期です。
この時期には、偏食の癖が容易に形成される傾向があります。
また、個食、孤食、欠食などの習慣が定着しやすくなります。
これらの習慣が長期間続くと、栄養バランスが乱れたり、健康への影響が出る可能性があります。
*個食:家族と一緒に食事をすることを避けること
*孤食:孤立した状況で食事を摂ること
*欠食:必要な栄養が不足している状態
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
不正解です。
思春期は成長が最も著しい時期の一つであり、身体的な変化や発育が急速に進む時期です。この時期には、体格の変化やホルモンの分泌の増加により、エネルギーと栄養素の需要が高まります。
特に、たんぱく質、カルシウム、鉄、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が必要とされます。思春期の適切な栄養摂取は、健康な発育や成長、免疫機能の維持に重要です。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
不正解です。
思春期の女子においては、月経による血液の損失や急激な成長による代謝の増加などの要因から、鉄の需要が増加します。特に、月経による鉄の損失は重要な要因です。
鉄は血液中のヘモグロビンやミオグロビンの構成要素であり、酸素の運搬や貯蔵に重要な役割を果たします。鉄の不足は貧血などの健康問題を引き起こす可能性があります。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
成長期の栄養に関する問題を解く際は、成長に必要な栄養素の把握、思春期のホルモン変化や月経による影響、要因、健康的な食習慣を正確に理解しておきましょう。
誤っているものを一つ選ぶ問題なので、説明の正しくない「幼児期は、間食によって30~40%を補給することが望ましい。」を選ぶのが正解です。
幼児期は発育が盛んなために多くの栄養が必要です。ただし、消化機能が未発達なので3食だけで必要な栄養を補うことは困難です。そこで栄養のバランスをとるため、間食から総エネルギーの10%を補うようにします。
ほかの3つの選択肢は正しい内容が書かれています。成長期には乳児期・離乳期・幼児期・学童期・思春期があり、発育に合わせた栄養が必要です。それぞれの特徴を把握しておきましょう。
誤っているものを一つ選ぶ問題なのでこちらが正解です。正しくは「総エネルギーの10%」です。
「総エネルギーの30~40%」は明らかに多過ぎます。3~5歳の男児で1日に必要な総エネルギーが1300kcalとすると1日に390~520kcalもの間食を食べる計算になります。
その通り、学童期は、偏食癖が容易に形成され、個食・孤食・欠食などの習慣が定着しやすい傾向があります。
記述の内容が正しいので、こちらは選択しません。食習慣が確立される時期なので、正しい食生活を心がけることが課題となります。
その通り、思春期は、一生で最も多くのエネルギーと栄養素が必要となります。
記述の内容が正しいので、こちらは選択しません。思春期は発育が急速で活動量も増加するので、一生で最も多くのエネルギーと栄養素が必要となります。
その通り、思春期の女子においては、鉄が不足しやすくなります。記述の内容が正しいので、こちらは選択しません。
思春期の女子は急激な成長に造血が追いつかず貧血になりやすいので、鉄が不足しないよう注意する必要があります。
幼児期は間食によって10%を補給することが望ましい、と覚えておきましょう。
ライフステージと必要な栄養については似ている問題が出題されやすいので、それぞれの特徴の違いは把握しておきたいです。
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