調理師 過去問
令和5年度
問30 (食品衛生学 問5)
問題文
飲食物を介して媒介される感染症として、誤っているものを一つ選びなさい。
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問題
調理師試験 令和5年度 問30(食品衛生学 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
飲食物を介して媒介される感染症として、誤っているものを一つ選びなさい。
- エキノコックス症
- A型ウイルス肝炎
- C型ウイルス肝炎
- E型ウイルス肝炎
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は「C型ウイルス肝炎」です。
不正解です。
エキノコックス症は、犬や猫などの動物からヒトに寄生するエキノコックスという寄生虫によって引き起こされます。
感染は、犬や猫の排泄物が汚染された飲食物を介して起こることがあります。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
不正解です。
A型ウイルス肝炎は、A型肝炎ウイルスによって引き起こされる感染症で、感染源は主に感染者の排泄物であり、汚染された飲料水や食品を介して感染が広がることがあります
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
正解です。
C型ウイルス肝炎は、C型肝炎ウイルスによって引き起こされますが、主な感染経路は血液感染であり、飲食物を介して感染することはほとんどありません。
したがって、上記の選択肢は誤りなので正解です。
不正解です。
E型ウイルス肝炎は、E型肝炎ウイルスによって引き起こされる感染症で、感染源は主に汚染された飲料水や食品です。
特に発展途上国でよく見られます。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
各感染症の原因や感染経路を、特定の飲食物が感染源となるかどうかを理解出来ているかが重要です。
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02
正解は「C型ウイルス肝炎」です。
4つの選択肢のうち、C型ウイルス性肝炎だけが飲食物から感染しません。よって、「C型ウイルス肝炎」を選ぶのが正解となります。
覚えておきたいのはウイルス性肝炎にはA~E型があり、
飲食物から感染…A型・E型
血液や体液から感染…B型・C型・D型(D型はB型に感染することで同時に発症)
母子感染(垂直感染)…B型(まれにC型)
という特徴があることです。
また、エキノコックスというワードも試験に出やすいので、名前と特徴は覚えておきたいですね。
エキノコックス症は、エキノコックスの虫卵に汚染した飲食物の摂取、または、感染動物に手指で接触することから感染します。
エキノコックスの終宿主はキタキツネで、主にキタキツネ、犬、ネズミなど感染動物の糞便を介して感染が起こります。北海道で感染例がありますが、めったに発症することはありません。
エキノコックスは主に肝臓に感染し、肝臓障害を起こします。
A型ウイルス肝炎は主に、ウイルスに汚染した水、魚介類の生食などの飲食によって経口感染します。
国内で感染することはめったになく、アジアなど海外の衛生環境が整備されていない場所での飲食によって感染が起こっています。
C型ウイルス肝炎は飲食物から経口感染しないので、こちらを選ぶのが正解になります。
C型ウイルスは血液、体液に感染し、主に血液から感染が起こります。
主に、感染者が使用した注射器やカミソリ、いれずみやピアスに使用した針・器具の使い回しによって、皮膚や粘膜の傷から感染者の血液が入り、感染が起こります。
C型ウイルス肝炎は過去に輸血や血液製剤の投与による感染症が起こっていたことも有名です。
E型ウイルス肝炎もA型ウイルス肝炎と同じく、ウイルスに汚染した飲食物の生食によって経口感染が起こります。
感染の主な原因は、海外の衛生環境が整備されていない場所での飲食ですが、国内でも氷、加熱が不十分な水、肉、野菜などから経口感染が起こることがあります。
感染症には経口感染するものと経口感染しないものがあります。
試験対策としては、ウイルス性肝炎ではA・E型肝炎が飲食物の経口感染を起こすことを覚えておくとよいでしょう。
キタキツネの糞便から感染が起こるエキノコックス症も頭に入れておきたいです。
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