調理師の過去問 令和5年度 食品衛生学 問11
この過去問の解説 (2件)
正解は、「黄色ブドウ球菌」です。
不正解です。
カンピロバクターは、感染性の食中毒を引き起こす原因菌の一つ。
主に家禽の生肉や生乳から感染します。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
不正解です。
サルモネラ属菌は、食品から感染性の食中毒を引き起こす原因菌です。
鶏肉や卵、生肉などから感染することがあります。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
正解です。
黄色ブドウ球菌は、食品中に広く存在しており、食品中毒を引き起こすことがありますが、感染性の食中毒を引き起こす原因菌ではありません。
したがって、上記の選択肢は誤りなので正しいです。
不正解です。
腸炎ビブリオは、海産物から感染性の食中毒を引き起こす原因菌です。
特に生の貝類や魚介類から感染することがあります。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
それぞれの菌の特徴や感染経路を把握し、食品からの感染リスクを評価することが重要です。
正解は「黄色ブドウ球菌」です。
食中毒は大きく分けて「感染型食中毒」と「毒素型食中毒」があり、この4つの中で黄色ブドウ球菌だけが後者の「毒素型食中毒」の原因菌です。
黄色ブドウ球菌は「毒素型食中毒」の代表的な原因菌です。黄色ブドウ球菌は「毒素型」ということを覚えていれば、正解が導きやすいでしょう。
カンピロバクターは感染型食中毒の原因菌です。
カンピロバクターに感染した畜肉(鶏肉など)を食べることで腸管にカンピロバクターが増殖し、腸粘膜にカンピロバクターが感染することで食中毒を発症します。
サルモネラ属菌は感染型食中毒の原因菌です。
サルモネラ属菌に感染した卵、畜肉(鶏肉など)を食べることで腸管にサルモネラ属菌が増殖し、腸粘膜にサルモネラ属菌に感染することで食中毒を発症します。
黄色ブドウ球菌は感染型食中毒の原因菌ではないので、こちらを選ぶのが正解です。
黄色ブドウ球菌は「毒素型食中毒」の原因菌です。
黄色ブドウ球菌はヒトの粘膜や皮膚にいるありふれた常在菌ですが、化膿した傷口に多く含まれます。
食品が黄色ブドウ球菌に汚染されると、食品内で増殖した黄色ブドウ球菌がエンテロトキシンという毒素を産生するため、エンテロトキシンを取り込むことで食中毒が起こります。
エンテロトキシンは熱に強く、加熱では食中毒が防げません。おにぎり、サンドイッチなどの調理品で食中毒が起こりやすくなっています。
なお、このような食中毒は「食品内毒素型食中毒」とも呼ばれます。その中にはボツリヌス菌などもあります。
腸炎ビブリオは感染型食中毒の原因菌です。
腸炎ビブリオに感染した魚介類を生食することで腸管に腸炎ビブリオが増殖し、腸粘膜に腸炎ビブリオが感染することで食中毒を発症します。
黄色ブドウ球菌ときたら、エンテロトキシンという毒素を産生して「毒素型食中毒」を引き起こす原因菌、と覚えておきましょう。
解説が空白の場合は、広告ブロック機能を無効にしてください。
また、広告右上の×ボタンを押すと広告の設定が変更できます。