調理師 過去問
令和5年度
問39 (食品衛生学 問14)

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問題

調理師試験 令和5年度 問39(食品衛生学 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

ハサップ(HACCP)に関する記述について、誤っているものを一つ選びなさい。
  • 最終製品の検査を一つ一つ行い、その食品が安全であるか否かを決める管理手法である。
  • 食品を製造する大企業だけでなく、給食施設や飲食店などでも、この考え方を適用できる。
  • 一般衛生管理プログラムが整備され実行されていることが重要である。
  • この管理を行うためには、7原則を含めた12手順が必要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「最終製品の検査を一つ一つ行い、その食品が安全であるか否かを決める管理手法である。」です。

選択肢1. 最終製品の検査を一つ一つ行い、その食品が安全であるか否かを決める管理手法である。

正解です。

 

HACCP(ハサップ)は、食品安全を確保するために、危害の可能性がある点(危害要因)を特定し、それらをコントロールするための予防的な管理手法です。

HACCPは、製品の最終検査ではなく、製造プロセス全体を見直して食品安全を確保します。
 

 

したがって、上記の選択肢は誤りなので正解です。

選択肢2. 食品を製造する大企業だけでなく、給食施設や飲食店などでも、この考え方を適用できる。

不正解です。

 

HACCPは、食品製造業だけでなく、飲食店や給食施設などでも適用可能です。

食品の安全性を確保するために、あらゆる段階でHACCPの考え方を取り入れることが重要です。
 

 

したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。

選択肢3. 一般衛生管理プログラムが整備され実行されていることが重要である。

不正解です。

 

HACCPの実施に先立ち、一般的な衛生管理プログラムが整備され、実行されていることが重要です。

HACCPは食品安全のための特定の管理手法であり、一般的な衛生管理とは異なりますが、両者が連携して食品の安全性を確保します。
 

 

したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。

選択肢4. この管理を行うためには、7原則を含めた12手順が必要である。

不正解です。

 

HACCPの実施には、7つの基本原則と12の手順が必要です。

これらの原則と手順に従って、危害の可能性がある点を特定し、それをコントロールするための計画を策定します。

 

 

したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。

まとめ

HACCPの基本原則と手順を理解し、食品安全に関する考え方を正確に把握しておきましょう。

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02

誤っているものを選択する問題なので

「最終製品の検査を一つ一つ行い、その食品が安全であるか否かを決める管理手法である。」

が正解となります。

 

最終製品が安全かどうかを検査をするのではなく、各工程ごとに危害要因を分析して対策をとっていくことで、最終製品が安全だということが証明できるようになります。

 

↓ハサップ(HACCP)に関しては、同じような問題が出やすいので、過去問題を解くなどして特徴を把握しておきましょう。

ハサップ(HACCP)はアメリカのNASAが開発した管理手法です。

 

日本語では「危害分析・重要管理点」と訳されます。

 

製造工程での重要管理点を定め、

原材料を仕入れてから製品を出荷するまでの各工程ごとに、

どのような作業を行ったのか監視・記録をしていく衛生管理法です。

 

選択肢1. 最終製品の検査を一つ一つ行い、その食品が安全であるか否かを決める管理手法である。

「最終製品の検査を行い」の部分が正しくないので、こちらの選択肢が正解となります。

 

最終製品を検査するのではなく、各工程ごとに連続的に危害要因を分析・対策をとっていく、が正しいです。

 

あらかじめ各工程ごとに記録・監視をして対策をとることで、出荷する最終製品に問題が出るのを防ぐことができ、最終製品が安全だということも証明できるようになります。

選択肢2. 食品を製造する大企業だけでなく、給食施設や飲食店などでも、この考え方を適用できる。

原則としてすべての食品等事業者がHACCPの対象となるので、説明文は正しいです。

選択肢3. 一般衛生管理プログラムが整備され実行されていることが重要である。

説明文のとおり、HACCPを実施するには、一般的衛生管理プログラムを整備・実行していることが前提となっています。

 

一般的衛生管理プログラムで実施する10項目

 

施設設備の衛生管理
施設設備・機械器具の保守点検
そ族(ネズミ)・昆虫の防除
使用水の衛生管理
排水および廃棄物の衛生管理
従事者の衛生管理
従事者の衛生教育
食品などの衛生的取り扱い
製品の回収方法
試験・検査に用いる設備等の保守点検

選択肢4. この管理を行うためには、7原則を含めた12手順が必要である。

説明文のとおり、HACCPを実施する際は、5つの手順と7つの原則を組み合わせた12手順に沿って導入を進めていく必要があります。

 

5つの手順(準備)

1.HACCPチームの編成

2.製品説明書の作成

3.意図する用途や想定される消費者の確認

4.製造工程一覧図の作成

5.現場で製造工程一覧図を確認

 ↓

7つの原則

6.危害要因の分析

7.重要管理点の決定

8.管理基準の設定

9.モニタリング方法の設定

10.改善措置の設定

11.検証方法の設定

12.記録と保存方法の設定 

まとめ

HACCP (Hazard Analysis & Critical Control Point )は日本語に訳すと 危害要因分析・重要管理点になります。

 

原則として全ての食品を扱う事業者が対象です。

一般衛生管理プログラム(10項目)の整備・実施することが前提となっています。

また、管理を行うためには、7原則を含めた12手順に添って導入を進めていく必要があります。

 

少し難しいですが、過去問題を解くなどして自信をつけておきましょう。

 

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03

HACCP(ハサップ)は、食品の安全を確保するための衛生管理の手法であり、食品の製造や調理過程における危害要因を管理することで食中毒の発生を防止します。最終製品の検査ではなく、工程の段階で管理を行うことが特徴です。

選択肢1. 最終製品の検査を一つ一つ行い、その食品が安全であるか否かを決める管理手法である。

誤りです。 HACCPは、最終製品を検査する手法ではなく、食品の製造・加工の過程での危害要因を分析し、重要管理点(CCP)を設定して管理する手法です。食品の安全性を保証するために、工程管理が重視されています。

選択肢2. 食品を製造する大企業だけでなく、給食施設や飲食店などでも、この考え方を適用できる。

これは正しいです。HACCPは、大企業に限らず、給食施設や飲食店などの中小規模の施設でも適用でき、衛生管理の向上に役立ちます。

 

選択肢3. 一般衛生管理プログラムが整備され実行されていることが重要である。

これは正しいです。HACCPを実行する前提として、一般衛生管理プログラム(GMP)が整備されていることが重要です。清掃、消毒、衛生的な作業環境の維持が必要です。

選択肢4. この管理を行うためには、7原則を含めた12手順が必要である。

これは正しいです。HACCPには、危害分析や重要管理点の設定など、7原則と、それを実行するための12の手順が定められています。

HACCPチームを編成

食品安全管理のために、専門知識を持つチームを作る。

製品の説明書を作成

製品の成分や特徴を詳しく説明した文書を作る。

使用目的を確認

製品の最終使用方法を確認し、特に高リスクの消費者を考慮する。

製造工程のフローダイアグラムを作成

製品の製造工程を順番に図でまとめる。

フローダイアグラムを現場で確認

実際の現場で図が正確かどうか確認する。

危害要因を分析

生物的、化学的、物理的な危害を特定し、リスクを評価する。

重要管理点(CCP)を設定

危害を防ぐために管理が必要な工程を決める。

管理基準を設定

安全を確保するための基準(温度、時間など)を決める。

モニタリング方法を設定

基準が守られているか定期的に確認する方法を決める。

改善措置を決める

基準から外れた場合に取る対策を事前に決める。

検証手順を設定

HACCPがうまく機能しているかを確認する方法を決める。

記録・文書化

HACCPの実施内容を記録し、必要な文書を保存する。

まとめ

HACCPシステムの実施には、7つの原則を実行するための12の手順があり、それぞれの手順が重要な役割を果たしています。これにより、食品の安全性を確保し、製造過程での危害を予防することが可能になります。

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