調理師の過去問
令和5年度
調理理論 問8
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問題
調理師試験 令和5年度 調理理論 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
蒸し物に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 煮物に比べて、栄養素の損失が多い。
- もち米を蒸すときは、水分吸収を促進するために、弱火で長時間蒸す。
- 湯が沸騰し、蒸気が立ってから材料を入れる。
- 調味は、加熱途中で可能である。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は「湯が沸騰し、蒸気が立ってから材料を入れる。」です。
まだ蒸気が出ていない時に食材を入れても、効率よく蒸すことができません。「蒸す」とは、沸騰させた湯を水蒸気に変え、その水蒸気によって食材を加熱する調理法です。
▼選択肢の正誤については、以下のとおりです。
×煮物に比べて、栄養素の損失が
多い。→少ない。×もち米を蒸すときは、水分吸収を促進するために、弱火で長時間蒸す。 →強火で蒸す。また、「長時間蒸して水分吸収を促進させる」という必要はない。
○湯が沸騰し、蒸気が立ってから材料を入れる。
×調味は、加熱途中で
可能である。 → 不可能では、それぞれの選択肢について解説していきます。
誤りです。煮物に比べて、栄養素の損失が少ないです。
煮物は煮汁に栄養素が流出するので、栄養素が損失されやすくなっています。
一方、蒸し物は食材が煮汁につかっていないので、栄養素や素材の味が保たれます。
蒸し物は、煮物に比べて食材の形が崩れにくいというメリットもあります。
誤りです。もち米を蒸す際、水分を吸収するために長時間蒸す必要はなく、火加減は強火にして蒸します。時間は料理によります。
正解です。湯が沸騰し、蒸気が立ってから材料を入れます。
蒸し物は、蒸し器の湯を沸騰させ、その水蒸気を食材に当てて加熱していく調理法です。蒸気が立っていない時に入れても意味がありません。
なお、水蒸気がもつ熱が伝わって食材が温められるのではありません。(←試験に出ることがあります。)食材に触れた水蒸気の「潜熱」の作用によって熱が発生し、食材が加熱されます。
誤りです。蒸し物は加熱途中に調味できません。
蒸す前に調味しておく方法が一般的です。あるいは、蒸してから調味することもあります。
蒸し物は実務で経験のある方も多いでしょう。蒸す調理法の仕組み、工程、特性をおさえておけば、迷っても消去法などで解くことができるはずです。
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02
正解は「湯が沸騰し、蒸気が立ってから材料を入れる。」です。
不正解です。
一般的に、蒸し物は煮物よりも栄養素の損失が少ないとされています。
蒸し物は直接水に触れずに調理されるため、栄養素が水溶性であっても流出しにくい傾向があります。
調理方法や具体的な食材によって損失の程度は異なりますので、そこは注意しましょう。
したがって、上記の選択肢は誤りです。
不正解です。
もち米を蒸すときには、強火で20〜30分程度で蒸すことができます。
洗ったもち米を適量の水に30分から1時間程度浸します。時間が足りない場合は長めに浸水させても良いでしょう。長時間浸水させることで、もち米が水分を吸収しやすくなります。
また浸水後にお湯でむくのもひとつの手です。
水に浸したもち米を鍋に入れ、湯を沸騰させます。沸騰したら弱火にし、ふたをして約10分間むきます。これにより、もち米の表面が柔らかくなり、水分の浸透が促進されます。
したがって、上記の選択肢は誤りです。
正解です。
蒸し物をする際には、湯が沸騰し、蒸気が立ってから材料を入れるのが一般的です。
湯が沸騰し、蒸気が立つことで十分な熱が確保され、材料が均等に加熱されるためです。
また、蒸気が立っている状態で材料を入れることで、早く調理が始まります。
したがって、上記の選択肢は正しいです。
不正解です。
蒸し料理における調味料追加のタイミングは、加熱途中だけではなく、「蒸す前」「蒸し始めてから」「蒸しおわり」があります。
*蒸す前
材料を蒸し器に入れる前に、調味料や香辛料を材料にまぶす、または材料を調味液に浸すことがあります。これにより、調味料が材料に浸透し、風味が染み込みます。
*蒸し始めてから
蒸し始めてから調味料を材料に追加する方法もあります。
蒸気の中で材料が加熱される過程で、調味料が均一に混ざり合い、風味を引き出します。
*蒸し終わりに
蒸し終わった材料に、仕上げの段階で調味料をかける方法もあります。
蒸し料理の表面に香りや味を付けることができます。
どのタイミングが最適かは、料理の種類や調理法、個々の好みによって異なります。
したがって、上記の選択肢は誤りです。
蒸し物を調理する際のポイントは、適切な湯の温度や調味のタイミングを把握することです。
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